「報酬制」なら、おこづかいでお手伝いを習慣化できるメリットも
――親に特にこだわりがない場合は、どうやって決めればよいでしょうか。
その場合は、子どもの性格や様子を見て判断するのがおすすめです。普段からお手伝いをする子どもであれば、おこづかいは「定額制」で十分です。一方、あまりお手伝いをしない子どもの場合は、「報酬制」を採り入れることで、お手伝いを習慣化できるメリットがあります。
実際に我が家の場合は、それほどお手伝いをしない上の子どもはお手伝いを促す意味で「ミックス制」を採用して、割とお手伝いをする下の子どもは「定額制」にしていました。上の子がお手伝いをした+α分については、決まったお手伝いを1カ月に何回したかを集計して、その分を月末に渡していました。
お手伝いの内容とおこづかいの金額、どうやって決める?
――「報酬制」や「ミックス制」の場合、具体的にはどんなお手伝いをどのくらいさせて、いくらあげるのがよいでしょうか。
お手伝いの内容は、子どもと話し合って決めていきましょう。たとえば、「夕飯の手伝い」といっても食事を作る手伝いなのか、食器を片付けるのか、洗う手伝いなのか、さまざまあります。いろいろ挙げてみて、どれなら無理なくできるのかを一緒に考えてみてください。
お風呂掃除のように、ある程度時間も労力もかかるものなら1つだけでいいと思いますし、簡単なものならお手伝いを2つにしてもよいでしょう。頻度も、必ずしも毎日ではなくてもいいと私は考えます。我が家の場合はお風呂掃除でしたが、疲れた日もあるだろうし、大人だって「土日なし」では大変だろうということで、1カ月のうち20日間ほどやる想定にしていました。
お手伝いでもらえるおこづかいをいくらにするのかは、まずひと月のおこづかいの総額を決めて、そこからお手伝いの内容や頻度によって調整していくのがよいと思います。先に「1回50円」などと単価だけを決めてしまうと子どもが頑張り過ぎて、おこづかいの総額が高くなりすぎてしまうことがあるからです。
そこで、「1回いくら」と決める場合は、お手伝いの報酬として渡す月のおこづかいの上限または報酬の対象となるお手伝いの回数の上限を決めれば、多くなりすぎることはありません。たとえば、お風呂掃除をしてもらえるおこづかいは月500円まで、もしくは、おこづかいがもらえるお風呂掃除の回数は月20回までといった設定です。「ミックス制」の場合も、固定額を除いた部分は同じ考え方で決めるようにします。
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