──先を見すえ、いろいろなケースを想定して教育費を見積もっておかないといけませんね。

 中学受験をこれから経験する親御さんにとっては、入学がゴールのように感じますが、教育費に関しては、ゴールはずっと先です。さらに、先に話したような(1)交際費、(2)部活、(3)課外活動、(4)塾代など、さまざまなお金が随時必要になってきます。

 親御さんとしては、部活動を思いっきり楽しんでほしい、難関大学に進学するために塾に行かせたい、海外留学も経験させたい……と希望は多いと思いますが、大学院に行くケースまで想定しておおよそかかる金額を計算し、ある程度は「取捨選択」をしていいかないと息切れしてしまうのでは、と思います。

 また、今は、さまざまなお金の制度があるので、最新の情報を手に入れることを意識してもらいたいと思います。毎年のように就学支援制度も変更されていますし、大学独自の奨学金制度、自治体の融資制度などもあります。情報収集する力が必要ですね。

 そして、お金は有限なので、人生の先を見すえ視野を広く持ち、「ここは惜しんではいけない。でも、こっちはちょっと抑えて、習い事を一つに絞ろうかな」というような選択をしていくことが大切だと感じています。

(聞き手・構成/栗山琢宏)

私立中高一貫校の入学後にかかった“本当”の費用とは? パパライターが実際に計算してみた!
著者 開く閉じる
栗山琢宏
フリーランスライター 栗山琢宏

子どもの中学受験をきっかけに、現在の中学受験についていろいろ調べ、子どもの受験に伴走した結果、中学受験マニアに。中学受験が終わった今も中学受験の動向を追う。子どもの弁当担当として、日々弁当作りにいそしんでいる。

1 2 3