中学受験をして無事入学でき、ほっと一安心……のあとに親の頭を悩ませるのは「お金」。私立の中高一貫校では思わぬところにお金がかかりがちです。自身のお子さんも私立の中高一貫校に通うファイナンシャルプランナーの八木陽子さんに、私立中学入学後の「お金」についての“心がまえ”を聞きました。
【マンガ】中学受験「全落ち」した子はかわいそう?大人の“勝手な思い込み”に気づかされた子どもの会話(全35枚)公立とは大きく違う私立校のお金のかかり方
──ご自身の体験として、私立の学校に入ってどんなところにお金がかかると思われましたか?
わが家の場合、長男が公立の中学から私立の高校に進学しました。今はもう大学生ですが、長男のとき、公立と私立のお金のかかり方の差が激しすぎて、いろいろ衝撃を受けました。ですから下の娘(長女)が私立の中学に入ったときは「あんな感じでお金がかかるのだろう」と心がまえができていました。感想としては「私立は“いちいち高い”」ということです(笑)。
──例えばどんなところでそう感じましたか?
例えば、交際費。保護者同士の集まりでも、公立中学校のママ友で集まるときは比較的安価な地元の居酒屋であるケースが多いですが、私立の学校の保護者の集まりとなるとホテルのランチや高級なカフェなど、お茶を頼むのにも千円単位でかかるような場所が指定されたりします。
──親の交際費もかかってくる、ということですね。
交際費は親だけでなく、子どももかかります。例えば子どもが、夏休みに「プールに行くね」となったとしても、公立の中学校だったらみんな住んでいるところが近いので近所の区民プールなどになりますが、私立に通う場合、居住地はバラバラ。だから、遊ぶにしても電車代がかかり、さらに大型レジャープールとなることが多いので、費用が本当に高いです。交際範囲も交際費用も、公立と私立だと異なってくると考えてよいと思います。
──部活の費用もあなどれません。私立中に通うわが子は合宿代など、かなりかかりました。 他校の生徒は、ブラスバンド部に入ったら合宿が1回10万円かかったと……。
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