机の位置を変えたら、働き方も変わった
③教室の落とし物が減った
子どもたちは、教室でよく物を落とします。鉛筆や消しゴム、定規、ティッシュ、ハンカチなど……。名前が書いてあれば返せるのですが、名前が書いていなくて持ち主がわからない場合もあります。そのために、教室の出入り口近くに落とし物箱を置いています。
子どもが教室を出入りするついでに、チェックできるようにするためです。
机を動かしたことで、担任の机と落とし物箱との距離も近くなりました。子どもが授業中にノートや学習プリントなどを持ってくるとき、休み時間におしゃべりに来るときなど、ついでに落とし物箱の中を確認する子どもが増えたのです。
④節電につながった
暑い時期は、エアコンの冷房が欠かせません。大人だったら、冷房の利いた部屋を出入りするときドアを閉めます。でも、子どもはついうっかりドアを閉めるのを忘れてしまいます。だから、教室の出入り口の近くの席の子どもは、夏は暑く、冬は寒くてかわいそうです。それを防ぐために「開けたら閉める」ということを言ったり、張り紙をしたりしてきました。
教室奥に担任の机があると、もしドアを閉め忘れた子どもがいたら、「〇〇さん!ドア、ちゃんと閉めて!!」と大声を出さなくてはいけません。あわせて、怒りの感情も大きくなってしまいました。
でも、教室のドア近くに担任がいると、面倒くさがりの子どもも「あっ!先生が近くにいる……ちゃんと閉めとこう」と意識してくれるようになりました。私も、子どもとの距離が近いので、小さな声で優しく声かけできるようになりました。子どもの代わりに私がサッとドアを閉めることもできるので、暖房をつける時期も同じように対応できて安心です。
⑤教師としての業務改善、働き方改革につながった
教室前方の廊下から入ってすぐの黒板横の壁には、いろいろな物がついています。
・内線の受話器
・校内放送のスピーカーの音量を調整するスイッチ
・扇風機やエアコン、換気扇などの空調のスイッチ
・教室の照明のスイッチ
・テレビの電源のスイッチ