子どもが答えを見つけるサポートを

 子どもが疑問を口にしたとき、皆さんはどうされていますか? 即答するのは、とてももったいないこと。「本当だね?なんだろうね?」と共感し、子ども自らが答えにたどり着くように、ヒントを出したり、考えをアシストしたり、コミュニケーションを工夫してサポートをしましょう。

 自らの問いを解決し「そうなんだ!(わかった)」と腑(ふ)に落ちる経験は、「知る・学ぶことが楽しい」につながります。また自分で答えを見つけたことが自信になり、新しいことにも果敢にチャレンジする原動力になります。

想像する時間が、発想力や知る楽しさを育む

 親もわからない疑問は、一緒に調べるのを習慣にするといいでしょう。今はスマホがありいつでも知りたいことをタイムリーに得られて便利ですよね。

 私が息子と旅育をしていたころは、スマホはまだ一般的ではなく、旅先で入手できる情報には限りがありました。子どもが疑問に思ったり、珍しいものと出合ったりすると、メモに残しカメラで撮影して、帰宅後に一緒に調べていたのです。手間もかかりタイムリーに疑問と向き合えず不便ではあったものの、今振り返ると「あれはあれでよかった」と思うこともあります。

 というのも、すぐに調べられないからこそ「たぶんこうじゃないか?」「自分はこう思う」と、子どもが、あるいは親子一緒に想像し、あれこれと考える時間が必然的にできたからです。今は情報にあふれ、一つのことをじっくり考える時間がとりにくくなっています。実はそういった時間こそが子どもの自由な発想や想像力を育み、答えを知った時の感動や、解決できたという自信を大きくしていたと感じます。

 スマホで調べる際にも、もう一工夫。「〇〇ちゃんは、なぜだと思う?」「パパは〇〇だと思うなあ」と想像力を働かせ、自分の考えや意見をまとめる時間を持つのもいいでしょう。

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