だからこそ、肉食さうるすちゃんは、たとえば「書く」ことを極めてもいいかも。『書く瞑想 1日15分、紙に書き出すと頭と心が整理される』って本を知っているかな? その本には、心を回復する方法として、一日の終わりにポジティブなこととネガティブなことを書くっていう方法が紹介されていたんだ。

 よしおはこの本を読んで「書くことっていいことなんだ」と思ってから、ノートにメモをつけることが多くなったよ。実際に文章を書くことで考えがまとまることもあるから、ストレス発散にもなるかも。いま思っていることを文字にするのも、ひとりで頑張れる方法かもしれないね。

 人間って少しずつ考え方が変わる生き物だと思う。書くことを始めた時期と、その1年後と、2年後と……いろんな自分を残しておけるのかもしれない。そうしたら、そこには1年前の自分が、2年前の自分がいる。書きためることによって、自分の分身が増えていくっていうのかな。ちょっと抽象的な話なんだけど、そんな過去の自分が味方してくれることもあるのかなあ、ってふと思ったよ。

仲間づくりの秘訣は「自分の弱み」

「いつか頼れる仲間ができると信じて黙々頑張ることへのエール」……ここはエールというか、よしおの経験談を聞いてくれるかな?

 小学生のころのよしおは友だちがたくさんいたなあ、って思うんだけど、当時は自分の失敗談やうまくいかなかった話を積極的にしていた気がする。中高生のときもそうだったかな。まあ、実際に失敗することが多かったからなんだけど……(笑)。

 ところが、大学生になってお笑いを始めてからは、「自分、お笑いわかってます。お笑いできます」感を出すことに必死で、失敗したこととかを人に話さないようになった。そういうときって、全然友だちができないというか、仲間が増えなかったんだよね。

 でもずっとそうしてもいられないから、人に相談するようになったんだ。そうしたら、徐々にまた仲間が増えていった。人に何かを打ち明けるとか、「自分はできません」って言うのは、自分の弱い部分を見せることだから勇気がいること。でもそれが必要だったんだなあ、ってよしおは自分の人生で学んだよ。

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