机は背筋を伸ばしてちょうどいい高さに。目と対象物の距離が30センチ程度を保てるのがベストな位置です。ノートパソコンやタブレットを使う場合は、スタンドなどを利用して、画面が目線の高さにくるようにするといいですね。

 また、ノートは身体の中心線にまっすぐに置いて書くようにしてください。わざと斜めにして書くクセのある子がいますが、それを続けていると姿勢は悪くなってしまいます。

 勉強時間が長くなる場合は、適宜、休憩を入れるよう促しましょう。30分に一度、背もたれに寄りかかって大きく伸びをさせるなどもいいですね。前かがみになって縮んだ肺に新鮮な空気がたくさん入りますから、血流もよくなり、集中力もアップ。結果、学習効率も上がります。一石二鳥なんですよ。

靴のサイズや履き方に気をつけよう

――ほかに、日常で気をつけたほうがいいポイントはありますか?

 ソファにはなるべく座らないということでしょうか(笑)。柔らかいソファに座り続けると、確実に骨盤は後傾しますから。とくにあぐらはよくないですね。ソファを背もたれにして床に座るのがおすすめです。

 靴にも注意していただきたいですね。足裏には全身のバランスを取るために重要な役割を担っている「メカノレセプター」というセンサーがあります。今、体がまっすぐか、傾いているかなどの情報を脳に伝達する器官なので、発達を妨げるような小さな靴は避けたほうがいいでしょう。子どもの足はすぐに大きくなるからと、大きめの靴を履かせるケースも多いですが、0.5~1㎝程度の余裕がある靴を選んでください。

 また、履き方も大事です。つま先に余裕があって、かかとが合っている履き方が正しいので、前にずれないように、足首に近いところをひもやマジックベルトでしっかり締めて履きましょう。ビーチサンダルや下駄はメカノレセプターを強化するのに役立つ足指をよく使うので、実はおすすめです。一番いいのは裸足で過ごすこと。家の中だけでも裸足にすると、足裏の感覚が強化され、姿勢の改善に役立ちます。

NEXT子どもによい姿勢を意識させるには?
1 2 3 4