「負けることで知る優しさもあるよ」息子に伝えたい思い

――日々の一番のリフレッシュ法は、なんでしょうか?

 ランニングですね。20代半ばから始めて、今は週2、3回トレーニングをしています。先週末は17キロくらい走り込みました。ランニングは、自分とだけ向き合うことができる貴重な時間。「私って、こんな人間だったんだ」と改めて気付くこともあるし、もっと走りたい、大会に出たいという強い気持ちが湧いてくることもあります。

 ランニングを通じて、私自身の世界もすごく広がりました。結婚してママになっても、まだまだたくさんの人と繋がれるし、自分の世界を持てると知ったことは、すごく大きかった。そういった意味でも、ランニングは私にとって欠かせないライフワークになっています。

――ランニングを通じてご自身が学んだことを、お子さんに伝えることもありますか?

 幼稚園の最後の運動会で、長男はリレーのアンカーだったのですが、最後の最後で抜かれてしまう経験をしました。すごく悔しかったと思います。でも、そういう経験があると、次こそは!という強い思いを持って前に進めるし、落ち込んでいる自分を励ましたり慰めたりしてくれるお友だちの優しさも知ることができますよね。

 だから息子には「悔しかったよね。でも、負けてよかったとママは思っているよ。また次、頑張ろうね!」って、声をかけました。バスケもランニングもそうですが、スポーツはストレスの発散になるし、悔しい思いをたくさんするほうがきっと成長するんじゃないかな、って思っています。

(構成/木下昌子)

※前編<安田美沙子が語る息子2人の子育て 声はかれ、ぎっくり腰に…でも「子どもとぶつかる日があってもいい」と語るワケ>から続く

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木下昌子
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