――叱り過ぎたと感じたとき、安田さんはどうされていますか?
子どもに謝るようにしています。「ママが言い過ぎた、ごめんね」って。以前は自己嫌悪で落ち込んだり泣いたりすることもありましたが、私もだんだん強くなってきたのか、最近はそこまでなることはありません。
今、私の部屋の鏡には、手紙が2通貼ってあります。1通は、息子が私にくれた手紙。以前、息子があまりに言うことを聞かないので、私が疲れて部屋に閉じこもってしまったら、ドアの下から「ごめんね」と書いた手紙を入れてきたんです。もう1通は、その手紙をもらった私が息子に書いた「ごめんね。ママも疲れていました」という手紙。
親も人間だし、そんな日もあっていいんじゃないかと、私は思います。親子でぶつかり合って初めてわかることもあるし、そういうことを繰り返してお互い成長していけばいいんじゃないかな、って。
夫に反対された小学校受験 親子で泣いたことも
――夫婦で子育てに対する意見が対立することはありませんか?
ありますよ。例えば夫はきれい好きなので、帰宅したときに次男の工作の材料が散らかっていると、気になるみたいです。私は「工作に夢中になって散らかしているんだから、いいじゃないの?」って思っちゃうんですけど。
長男の小学校受験に関しても、夫は乗り気じゃなかったので、はじめはかなりぶつかりました。でもいろいろ話していくなかで私の思いを理解してくれて、そこからはむしろ夫のほうが熱心になったほどです。
――安田さんは、なぜ小学校受験をしようと思われたのでしょうか?
受験をするべきか迷っているときに見学した小学校のなかに「こんな授業を息子にも受けさせたい」という学校があったんです。それで年中の秋から本格的に勉強を始めたものの、小学校受験はこれまでの子育てで一番大変な経験でしたね。遊びたい時間に勉強をしなければいけない息子はつらそうでしたし、私自身も、頑張っている息子は偉いと思いつつ、本気になるほどつい息子を追い詰めてしまったり……。親子で一緒に泣いたこともあります。
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