夏休みの宿題の中でも、読書感想文はハードルが高そうに思われがちです。サクサク進めるために大事なのが「本選び」。子どもの好みのジャンルであり、レベル幅に合ったもの、読むことに疲れすぎない一冊を選ぶのがポイントです。では、わが子にぴったりな本が見つかった後は、どのように感想文を仕上げていけばいいのでしょうか? 読書のオンライン習い事「ヨンデミー」の笹沼颯太さんが徹底解説! 子育て情報誌「AERA with Kids2024年夏号」(朝日新聞出版)からご紹介します。※前編<読書感想文が楽しく書ける「好きな本」選び、3つの“ポイント”とは? 読書教育のプロが解説>はこちら

MENU 本は見つかった? さっそく読んでみよう! 「感想マップ」がそのまま感想文の下書きに! いよいよクライマックス! 楽しく書いてみよう

本は見つかった? さっそく読んでみよう!

――本が見つかりました! 読書感想文に書きたい部分にふせんをつけながら読んだ方がいいですか?

 大切なのは楽しんで読むことです。「印象に残ったところに印をつける」という方法もありますが「書くために読む」のではつまらなくなってしまいます。はじめは思う存分、本に没頭してもらいたいところ。読み終わったあと、もう一度ページを開けばいいのです。

 また、その際のキーワードとして「やめてもいいんだよ」はおすすめです。せっかく選んだけど「やっぱり違った」ということも、もちろんあるもの。その場合は、すぐに別の本を選び直せばいいのです。いつでも方向転換ができるのも、読書の魅力です。

「感想マップ」がそのまま感想文の下書きに!

――80%の力で読める本を選んだので、余力がありそうです。

 本を読み終わったら、親子で感想を書いてみましょう。ここでの会話が弾めば、感想文は書けたも同然です。「マインドマップ」のようなイメージです。

『ひみつのきもちぎんこう』(ふじもとみさと/作、田中大六/絵、金の星社)を読んで読者親子が作成した感想マップ。頑張ったときは銀のコイン、いじわるや自分勝手をしたときは黒のコインがたまる「きもちぎんこう」。自分の気持ちと行動について考えたくなる物語。(AERA with Kids2024年夏号から)

 子どもと読後の会話を楽しんで、そこで出てきた単語を書き留めればOK。感想と聞くと「感じたことを考える」ことをしてしまいがちですが、シンプルに楽しく思ったことを引き出せればいいですね。そこでおすすめの質問をいくつかご紹介します。

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笹沼颯太
笹沼颯太

Yondemy(ヨンデミー)代表取締役。筑波大学附属駒場中学・高校時代に英語の多読塾で指導を受ける。東京大学経済学部経営学科に進み、3年生で中高時代のスキルを活かして友人3人と読書教育サービス「ヨンデミー」を設立。起業や会社の経営、営業、運営のすべてを「本から学びました」と語る。著書に『東大発!1万人の子どもが変わった ハマるおうち読書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。

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