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計算はやり続けないと「抜けてしまう」

矢萩:安浪さんは公文的な計算のやり方でも十分スピードがあったから、別に右脳的にやる必要がなかったっていう話ですね。やっぱり、相性みたいなものもあるんでしょう。入口をどちらにするかは悩ましいですね。算数が嫌いになってしまわないようにしたいところです。

安浪:未就学とか、小さいうちなら私はそろばんがいいんじゃないかなと思います。指先を細かく使うので、すごく脳が刺激されますよね。とはいえ、ある程度になったら公文で計算力を鍛えると、整数、小数、分数の混じった四則演算には有利ですね。もちろん、公文も未就学からやって小学校低学年で6年生の教材まで終わる子も少なくないですが、皆さんそこで安心して公文をやめちゃうことが多いんですね。そうすると、4年で受験塾に通った時はもう通分のやり方を忘れています。英語と一緒で計算ってずっとやり続けないと抜けちゃうんですよね。

矢萩:うん、抜けますね。つまりはどちらも受験算数と直結するとは考えないほうがいい、ということですね。

安浪:一言で言えば、公文は計算力で、そろばんは脳の活性化と暗算力かな。

矢萩:どっちもやってみたらいいと思うんですよね。やってみてこっちのほうが楽しい、とかこっちはいけそうだっていうほうをしばらく残してやり続けるのもありかと思う。

安浪:そうですね。結局、中途半端が一番何も身につかないですから。どちらであっても、突き詰めてやっている子はその後中学受験塾に入っても、算数の計算は早いですよ。あと公文は数字をシャワーのようにいっぱい浴びるから、数字や計算量に対するタフさは身につきますね。逆にそれが嫌になって辞める子もいるのが難しいところですが。

矢萩:あとは中学受験とは関係ないですが、東大生ってピアノ習っている人が多い、っていう話があるじゃないですか。そろばんも多い印象ですよね。

安浪:やっぱり指を使って脳を刺激しているからなんですかね。

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