【絵本の次に読みたい童話】ほんとうのしあわせって何かしら？　シンデレラのおねえさんたちを主人公にした、ユーモアたっぷりの物語

　絵本はたくさん読んでくれたけど、絵本の次のステップにはどんな本がいいんだろう？　そんな悩みを抱えるママ・パパに向けて、幼年童話を中心に、絵本から読みものへの橋渡しとなるおすすめの一冊を紹介します。

MENU あらすじ おすすめポイント どんな子におすすめ？

あらすじ

　有名な昔話「シンデレラ」をもとにした創作童話。

　昔あるところに心やさしく美しい娘がいました。お母さんが亡くなり、お父さんが2回目の結婚をしますが、新しいお母さんと2人のお姉さんはいじわるで、お城の舞踏会にも娘を置いて3人だけで行ってしまいます。悲しむ娘のもとに魔法使いがあらわれ、魔法でみすぼらしい服を輝くドレスに変身させます。舞踏会で王子さまと踊ったシンデレラは、王子さまに見そめられ幸せに……。

　本書は、その「めでたし、めでたし」の後のお姉さん2人が主人公のお話。シンデレラと王子さまが結婚することになり、お姉さんたちはヒマで仕方ありません。「ずっと、けっこんできなかったらどうしよう？　いっしょうひとりぼっち？」と余計なことばかり考えてしまいます。そのうち家来の「じい」を無理に誘って「こんなシンデレラはいやだゲーム」が始まって……。パワフルなお姉さんたちが主人公。作家おくはらゆめさんによる、ユーモアたっぷりのまったく新しい物語です。

著者 開く閉じる

ライター 大和田佳世

絵本・児童書のライター。出版社勤務を経て2009年よりフリーランスに。絵本・児童書情報サイト「絵本ナビ」や朝日新聞社が運営する本の情報サイト「好書好日（こうしょこうじつ）」などの他、雑誌「MOE」、出版社の各Webメディアで執筆。作家、翻訳家へのインタビュー多数。小中高の3人の子と暮らす。