理系1位は「ソニーグループ」

――理系の1位、ソニーグループも2年連続1位です。学生に人気の理由は?

 業界上位の会社で安定していること、技術力の高さ、将来性などで選ばれているようです。アンケート結果では、「業界上位である」が22.2%、「安定している」が20.1%、「将来性がある」が13.0%と上位になっていました。男女別を見ても、理系女子では3位ですが、理系男子では1位になっています。

――上位10社を見ていると、業態や業種がばらけている印象を持ちます。今年ならでは、あるいはここ最近の特徴的な傾向は?

 特定の業種というより、先のニトリのように、さまざまな業種・領域をカバーしている企業がランクインする傾向になってきていますね。業種という枠にとらわれない幅広い活動をしている会社が学生たちの人気を得て、上位に躍り出てきています。

たとえば文系ですと、みずほフィナンシャルグループ、JTBグループ、理系ではソニーグループ、パナソニックグループのようにグループになっている企業が入っていますが、グループにはいろいろな業態・業種の会社が集まっていますので、職種の幅も広がりますよね。自分がやりたい仕事に就けそうだといった窓口の広さが、おそらく学生にとって魅力に映っているのではないかと思います。

IT系は意外と少ない?

――トップ10で意外に感じたのはITサービス系の少なさです。

 IT系の企業で上位に入ってくるのがSky、NTTデータですね。IT系は企業自体の数も多いですし、業界としての採用数は多いと思います。弊社の別の調査で、「どういった業界を受けましたか」と聞いたところ、一番多いのはIT系でしたし、過去に比べるとだいぶ増えてきた印象はあります。ただ「人気」ということで言えば、セガのようなコンテンツ産業のほうが人気は高いのかもしれません。

 理系の3位に挙がっているKDDIも通信業なので、広い意味でのIT系として、くくれるのではないでしょうか。KDDIは昨年の順位が121位で、今年いきなり3位に大躍進しました。KDDI=auのイメージがありますが、5G通信で社会課題を解決することをうたっていて、金融やエネルギーなどIT&5G×他業種のかたちで別領域にも挑戦しているところが新鮮に映っているのではないかと思います。

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