「朝、たまにシマウマと追いかけっこしています」(広報の久保田夕紀子さん)。
その緊張感ありそうなシーンは諦めて、優しい顔で近づいてくれる(ような気がする)キリンを見入ったあとは、「アフリカの熱帯雨林」ゾーンのオカピの元へ。
実はキリン科のオカピ。低木の葉を食べる姿を見ていると、キリンの舌と似ていることに気づきます。黒い長い舌で葉をたぐり寄せ、絡めるようにしてムシャムシャ。そのほかにも、飼育員さんいわく「共通点はひづめの数と皮膚に覆われたオスの角に注目」とのこと。
同じ科の動物を事前に調べて共通点を確認すると、「なぜ?」は深まり興味がわきます。双眼鏡で表情をのぞけば、目が合いそうな感覚に。動物園に行った、ではなく「動物に会った」と言いたくなる体験です。
【2】美術館編
気になる絵を完全再現!?「なりきり名画」コレクション
美術館で作品鑑賞なんて、子どもにとって至難の業。でも、「家で再現するから、まねしたい絵を見つけて!」と伝えたら、新しい視点で絵を楽しめるかもしれません。
探究学舎で人気だった特別授業で、SNSでも話題の「なりきり名画」。自粛期間中に世界中でヒットする前から、学校でも授業の鑑賞題材として取り組まれていました。撮影OKの作品の写真を撮ってきて、家に帰ってから衣装や背景を工夫し、作品の世界観を再現します。
登場人物になりきったり、背景をどう再現するか考えたりすることで、子どもたちは作者や登場人物の視点で絵に入り込みます。
中世ヨーロッパの宗教画など、一見おどろおどろしい絵を選んでも、意外と再現したら面白くなることも。子どもはこんなふうに見ているのかと親のほうが気付かされるかもしれません。
(取材・文/編集部)
※『AERA with Kids 2022夏号』ではこのほか、水族館編、デパート編など10のお出かけアイデアを紹介しています。
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