【Before/100.6kg】青木泰蔵さん(写真:本人提供)
【Before/100.6kg】青木泰蔵さん(写真:本人提供)

 スーパーやコンビニに並ぶ糖質オフ商品に警鐘。米やパン、麺を抜いた食生活を続けすぎると痩せにくくなり、病気の危険もあるという。食べ物と同様に健康的なダイエットの鍵となるのは「毎日スッキリ」の体づくり。AERA 2022年6月20日号では独自の調査で判明した「本当に“出る”食物繊維ランキング」をもとにした減量法を紹介する。

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 肥満のスパイラルを断ち切ってくれたのは失恋だった。学生時代から大食家で、一世を風靡したCoCo壱番屋の大盛りチャレンジ(1.3キロカレー)を20分以内に完食。ロールケーキの一気食いが日課だった。

 基礎代謝量を超える食生活を続けた結果、肥満体形になり、体重は3ケタの大台に乗った。鏡に映る己の姿を眺めているうちに自信がなくなった。弱気な振る舞いに失望したのか、当時の彼女から、ふられた。

「ショックで、しばらくは食事が喉を通りませんでした。卒業後は建築関係の会社で働いていたのですが、ハードな職場でさらに食欲が落ち、体重が減り始めました。ダイエットに目覚めたのはこの頃です」

 こう語るのは、パーソナルトレーニングジム「ボディーク」を運営する青木泰蔵さん。今でこそ“体づくりのプロ”だが、肥満体形だった当時は素人で、ダイエットの知識はネットで調べていた。

■痩せたいけど食べたい

「まずは野菜から食べる、間食(菓子)を減らすなどといった基本から始めて食生活を見直したら、125キロの体重が3年で71キロまで落ちました」

 なお、右に掲載した写真は当時のものではなく直近のダイエット結果だ(詳しくは後述)。

「失恋ショック回復後も痩せた状態を保ちたかった。でも、もともと食べることが大好きだったので、『食べる・痩せる』を両立させようと、10年ほど前から研究し始めました」

 2015年に会社を辞め、トレーニングジムを設立。ついには体づくりが本職となった。青木流の痩身術は“食べたぶんだけハードな筋トレを行って代謝を促す”ものではない。最近主流の糖質制限にも否定的だ。

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大西洋平

大西洋平

出版社勤務などを経て1995年に独立し、フリーのジャーナリストとして「AERA」「週刊ダイヤモンド」、「プレジデント」、などの一般雑誌で執筆中。識者・著名人や上場企業トップのインタビューも多数手掛け、金融・経済からエレクトロニクス、メカトロニクス、IT、エンタメ、再生可能エネルギー、さらには介護まで、幅広い領域で取材活動を行っている。

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。アエラ増刊「AERA Money」も担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などマネー関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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