AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。2021年8月9日号では、風讃社で企画編集部部長を務める青木里佳さん、光文社で厚生部に所属する辻井卓人さん夫婦について取り上げました。

【写真】20歳上の上司にプロポーズ、元バンドマンの夫とファン…さまざまな夫婦のカタチ



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 夫39歳、妻38歳で結婚。

【出会いは?】共通の友人をまじえての飲み会で知り合う。夫が妻を飲み友だちとして食事に誘うことが重なり、交際に発展。

【結婚までの道のりは?】2人とも仕事が忙しく、デートの時間も確保しにくいことから、出会って1年後に、夫が妻にプロポーズした。

【家事や家計の分担は?】家計にかかる一定の額を負担し合い、それ以外は別々。食事と買い物、布団干し、観葉植物の水やり、段ボールの始末は夫、洗濯と掃除は妻が担当。


青木里佳[55]
風讃社 企画編集部部長

あおき・りか◆1965年、京都府生まれ。91年、立命館大学大学院文学研究科心理学専攻修了。日本教育綜合研究所入社。扶桑社を経て、2002年、風讃社入社

 初対面の印象は「話がかみあわない」。一方的に話すばかりで、感じが悪かったんです。それでも会い続けたのは視野を広げたかったから。政治や経済など、担当していた女性誌では取り上げにくい話題に触れる機会がほしかったんです。それと、3回目に会ったとき、「この人と結婚するかも」という予感もあって。結婚したとき、意外な組み合わせに周囲は驚きました。

 理解のある夫ですが一度だけ、猛烈に怒られたことがあります。仕事が忙しすぎて私が体調を崩し、休暇に行く予定だった海外旅行をキャンセルしたことがあったんです。仕事に復帰した後、私も仕事人間なのでつい残業して帰ったら、夫が鬼の形相で待っていました。私の体を心配していたんです。それから3日くらい家庭内別居に。部屋に閉じこもって顔を合わせない。初めて土下座して謝りました。

 去年から一緒に過ごす時間も増えました。今は休日のリビングで、2人でああだこうだ言いながら、食事をしているときが一番の幸せです。

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