「映え」に振り回され…疲れたZ世代が求める“低刺激”生活 一方で自分の内面には“高関心” (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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「映え」に振り回され…疲れたZ世代が求める“低刺激”生活 一方で自分の内面には“高関心”

高橋有紀AERA
※写真はイメージ(gettyimages)

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 俳優の新垣結衣さんの結婚発表時のコメントに、共感が集まっている。「現場で試行錯誤する日々はそれはそれは刺激的な毎日で、いつしかその分、私生活は低刺激な時間を求め心がけ過ごしてまいりました」。結婚報告の中でこうつづった新垣さんの価値観には、10代、20代の若者からも「わかる」という声が相次いだ。AERA 2021年7月5日号で、そんな若者世代を取材した。

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 大学生活の中で徐々に「低刺激を求めるようになった」と話すのは早稲田大学4年生の松田ひなたさん。

 インスタで見かける他人の「映え」のシーンに振り回され、周囲に合わせて「これでいっか」と流されていたという。自分のことがわからなくなり、遊ぶのに疲れていても、休めない。それを変えたのがコロナ禍。

「昨年、最初に緊急事態宣言が出たときは、正直やったーと思いました。これで休める、って」

 松田さんにとって、コロナ禍の生活は願ってもない低刺激生活だった。友達から誘われるままに、遊びたいのか遊びたくないのかわからないまま出かけることもなくなった。

■AIが感情の揺れ分析

 松田さんの場合、食べ物やスキンケアでも「低刺激」やナチュラルが好み。特にアレルギーがあるわけではないが、「着色料なし」「無添加」と書いてあると安心できるのだという。

「すべてに疑ってかかっているのかもしれませんね。何が本当かわかんないな、と思っているから」

 と、松田さんは自己分析する。

 若者の生活実態やトレンドに詳しい電通若者研究部プランナー/コピーライターの用丸雅也さんによれば、不況生まれで、世界的なテロや未曽有の自然災害と共に育ってきたZ世代は「解消されない不安」を常に抱えているという。絶対に大丈夫なものなどない、という漠然とした不安が彼らを「自分らしさ」「自分だけの正解」の獲得に向かわせる。

 枕やベッドなど睡眠への注目度も高く、サウナやマインドフルネスのブームも「自分のウェルネスこそが投資先」という考え方の象徴だという。

「深夜の締めのラーメンやタバコなど、自分を犠牲にするのがかっこいいという一昔前の価値観はありません」(用丸さん)

 自身のウェルネスのために、都内で働く山本真由さん(22)が今ハマっているのが「ジャーナリング」だ。


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