ブルーライトカット眼鏡、子どもの発育に悪影響? 成長に必要な「光」まで遮断 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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ブルーライトカット眼鏡、子どもの発育に悪影響? 成長に必要な「光」まで遮断

越膳綾子AERA#教育
※写真はイメージ(gettyimages)

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 ICT教育が盛んになり、ブルーライトが子どもの目に与える影響が気になる。だがカット眼鏡の使用にストップがかかった。ブルーライトはカットしなくていいのか。AERA 2021年5月17日号に掲載された記事で、現状の見解を紹介する。

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「ゲームやタブレットの使用時間が増えてきてるお子様にオススメ」

 子ども用ブルーライトカット眼鏡の宣伝文句は一体何だったのか? 日本眼科学会など6団体は4月14日、「小児のブルーライトカット眼鏡装用に対する慎重意見」とする意見書を発表した。

 ブルーライトカット眼鏡は、ICT機器使用時の睡眠障害や眼精疲労などを軽減するかのように謳われているが、このうち眼精疲労の軽減については医学的根拠が乏しいそうだ。そもそもブルーライトとは、目に見える光(可視光線)の青色の部分で、ICT機器の液晶画面のほか自然光にも含まれる。意見書によると「液晶画面から発せられるブルーライトは、曇天や窓越しの自然光よりも少なく、網膜に障害を生じることはないレベル」という。

 さらに、子どもがブルーライトカット眼鏡を使うと、発育に悪影響を与えかねないとも指摘している。意見書を発表した団体の一つ、日本眼科医会常任理事の加藤圭一医師は説明する。

「子どもは適正に太陽光を浴びなければ、近視が進むという医学的根拠が揃いつつあります。太陽光の何が重要かまではわかっていませんが、ブルーライトをカットする必要はありません。国の『GIGAスクール構想』が始まり、子どもの目に対する親の意識が高まっているため、発表しました」

 ICT機器からのブルーライトが心配で、カット用の眼鏡を常時つけていると、成長に大事な太陽光までもカットしてしまう。それでは本末転倒だというのだ。

■眼精疲労に効果なし

 GIGAスクール構想とは、ICT教育を推進するために、公立小中学生に1人1台のICT機器を配備する計画。全国に先駆けて2017年から小中学生にタブレット端末を配備している東京都渋谷区では、大手眼鏡チェーン「JINS」を展開するジンズホールディングスが、同区の公立小中学生約9千人に、ブルーライトカット眼鏡を寄贈する計画を発表していた。だが、意見書を受けて、「中止の可能性も含めて渋谷区教育委員会とより適切な対応を検討しております」という。


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