※写真はイメージです(gettyimages)
※写真はイメージです(gettyimages)
※それぞれの投資信託の過去のデータに基づいた試算で、今後の予想ではない
※それぞれの投資信託の過去のデータに基づいた試算で、今後の予想ではない
「eMAXIS Slim」シリーズを1本当たり100円で5本買って実験。「この投信はこれくらい下がるんだな(または、上がるんだな)」と値動きを実感できる。出典:マネックス証券ログイン後のホームページ
「eMAXIS Slim」シリーズを1本当たり100円で5本買って実験。「この投信はこれくらい下がるんだな(または、上がるんだな)」と値動きを実感できる。出典:マネックス証券ログイン後のホームページ

 つみたてNISAとは、年間40万円(毎月約3万3000円)までの投資の利益20・315%が非課税になる、国のお得な投資制度のこと。積み立てる金融商品は、金融庁の求める基準をクリアした投資信託だ。

【写真】18年で1200万円を作る最強プランはこちら



 この「つみたてNISA」、大学進学費などの教育費作りにも使える。4月13日発売の「AERA Money2021春号」では、子どもが生まれてから18年間の「教育費目的」の投資プランを掲載している。大事な部分だけ覗いてみよう。

*  *  *
「最長20年」という「つみたてNISA」の非課税期間は、老後の資産形成だけでなく、子どもが生まれて成人するまでの20年間の教育費作りにも期間的には合う。

 文部科学省や日本学生支援機構の調査によると、子どもが小学校入学から大学を卒業するまでにかかる費用の平均はすべて国公立でも約731万円、大学だけ私立だと1025万円強、すべて私立の場合は2220万円にも達する。 

 今から貯金をはじめても、そんなに貯まらない……とお嘆きの方、心配することはない。6人のお子さんがいるファイナンシャルプランナーの横山光昭さんに教わろう。

「教育費をどうするかという相談は非常に多いです。多くの人は学資保険に入って増やしたいと考えていますが、空前の低金利もあって、実は学資保険だと元本割れしてしまうことも増えているんです。

 学資保険に保険目的ではなく、資産形成目的で加入することはお勧めしません。貯蓄で足りないことがわかっているならつみたてNISAを使いましょう」

 定期預金の引き出しで足りない分だけでも投資信託(以下、投信)を長期でつみたてるのは建設的な作戦。ただ、注意点はもちろんある。

「半分は貯金、半分はつみたてNISAで、と必ず現金も確保しておくことをお勧めします。リーマン・ショックのような金融危機でつみたてた資金が激減したときと、子どもの大学進学の時期が重なるリスクも想定しておきましょう」

 また、数年でのつみたてで大きく増やすことは狙わない。

「つみたてNISAは世界経済の長期的な成長に乗って、安定的に資産を増やしていくものです。

 子どもが高校に入学して『あと3年で大学だ、しかも医学部!』などと慌ててはじめても大きく増やすことはできません。できれば子どもが生まれた直後から18年後を見越して、無理のない少額資金をつみたて投資するのが一番いい」
 
著者プロフィールを見る
中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。アエラ増刊「AERA Money」も担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などマネー関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

中島晶子の記事一覧はこちら
次のページ
「つみたてNISAで教育費」の注意点