性差別に女性は“防災意識”を 鏡を見て怒る顔や無表情の「練習」が大事 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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性差別に女性は“防災意識”を 鏡を見て怒る顔や無表情の「練習」が大事

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※写真はイメージ(gettyimages)

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AERA 2021年3月15日号より

AERA 2021年3月15日号より

 社会には「森発言」をはじめとする、さまざま女性差別がまだまだ蔓延している。もし差別的な言動を受けた時、どう対応すればいいのか。AERA 2021年3月15日号から。

【性差別の言動にわきまえないために 普段からしておくことはこちら】

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「森発言」では、「わきまえておられて」という発言も問題視された。女性は「感情的」「ヒステリー」と言われることも多く、日頃から差別発言にも怒らないよう「わきまえて」いる人も少なくない。家庭や職場でも、怒りを押し殺すことに慣れてしまっている女性もいるだろう。そこで「怒る練習をしよう」と、女性向けワークショップが2月27日、オンラインで開かれた。

 主催は、職場で女性のみにヒールやパンプスを義務付けることは性差別だとして#KuToo運動を展開している石川優実さん(34)らが作ったグループ「フェミやろ!!!!」。ワークショップでは参加者が過去に受けた性差別的な言動を共有し、どう言い返せばよかったのかを考えた。

 過去の体験談では、幼い頃から「女の子だから」という理由で自分だけ家でお手伝いを強要され、浪人する必要はないと言われた人や、夫婦で話し合って子どもは持たないと決めているのに親戚や隣人から「なぜ子どもを産まないのか」と言われ、「自己否定が強くなってしまう」と話す人も複数いた。また、婚活は性差別を内面化しがちで、男性を立てるような、いわゆる「女性らしい」言動をする自分に対して「女性差別の再生産をしてしまっている」と違和感を持った人や、「仕事では男性の上を目指しているのに婚活では男性の下を目指す。引き裂かれる苦しみがあった」と振り返る人もいた。

 事実婚のパートナーと住民票を提出する際に、女性を世帯主にし、男性の続き柄に「夫(未届)」としたら、窓口で認められないと言われ、交際歴などを聞かれた人は、「屈辱的で怒りたかったけど、希望を通すために怒らず説明してしまった」と振り返る。

 実際の対応についても参加者で考え、練習した。例えばセクハラ言動を受けたら「セクハラです」などと言い返すことができればいいが、接客業などでは難しい場面もある。そんなときは真顔で「えっ?」と返すだけでいい。複数人でやると効果的。日頃から鏡を見て怒る顔や無表情の練習をすると不快感が伝わりやすくなる。その場で言い返せなかったら後にメールで伝えるという提案も。やり取りが文面で残る点もいいという。

「なぜ子どもを産まないのか」と言われたら、「なぜ他人の人生に口を出すのか」とずばり言い返そう。ただ、このフレーズは関係を断ち切りたいときしか使えない。そこで、ある参加者から「私を不完全な人間だと思わせたいの?」と言い返すアイデアも出た。

 参加者からは「怒りの練習をして性差別に備えるって、女性にとっては『防災』なんだな」という感想も聞かれた。

AERA 2021年3月15日号


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