棋士と哲学“究極の二刀流” 糸谷哲郎八段が考える「将棋と学問の資質」の共通点 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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棋士と哲学“究極の二刀流” 糸谷哲郎八段が考える「将棋と学問の資質」の共通点

大平誠AERA
糸谷哲郎八段(手前右)は「思考をショートカットすることで、将棋は強くなる」と語る(c)朝日新聞社

糸谷哲郎八段(手前右)は「思考をショートカットすることで、将棋は強くなる」と語る(c)朝日新聞社

AERA 2020年10月5日号より

AERA 2020年10月5日号より

 四段昇段でプロになったのは高校3年生の春。大学受験とぶつかる時期だ。進学かプロ専念かで迷うこともあったのかと問うと「プロになれたので、受験に集中できると思った」と振り返る。結果、大阪大に進んだ。

 糸谷八段は以前、自身の将棋観について、こう話していたことがある。

「思考をショートカットすることで、将棋は強くなる」

 読める手が50手あるとしたら、その全てで枝まで読んでいくのは不可能。将棋は一対局で選択肢が40~50手あるうち、将棋指しが実際に読むのは所詮3~5手ぐらいしかない。その他をちゃんと読んでいないというより「切る能力があるんです」と語る。

 羽生九段もまた、かつてこう語っていた。

「将棋は最初のうちは指す手の可能性が多くありますが、局面が煮詰まってくると、マイナスの選択肢、パスしたほうがよい局面が増えてきます」(クバプロ刊『将棋と脳科学』から)

 常に相手の先を読むように思える将棋の考え方は、悪手を「切る」ことが重要となる。勝つだけでなく負けも重ねることで、マイナスの選択肢に気づくようになる──。「最善」を目指すための学びは、ここにある。(編集部・大平誠)

AERA 2020年10月5日号より抜粋


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