■収入の25%で貯金と自己投資

 単なる貯金や当面使わないお金を貯金感覚で投資するだけでなく、資格取得など自分自身への投資のお金も収入の25%の中から捻出する。25%の5分の3、すなわち先ほどの平均16.7%に近い15%を貯金に、残り5分の2=10%は自分のために使う。5%は無駄遣いしてもいい。

 貯金と投資の比率は、手元に必ず置いておきたい1カ月の生活費×7.5カ月分がまだ貯まっていないうちは貯金に専念。それ以上のお金は投資へ――という割合が横山式だ。

「最低限の貯金225万円を貯めるのに、5年、10年と長い時間がかかってしまう人もいるはず。貯金するためだけに時間を使うのはもったいないですね。

 その場合は、先ほども言いましたが、数万円の貯金のうち、3000円から5000円を投資信託の積み立てに。

 月々3万円が貯金できるなら、人生の早い段階から、貯金と投資を並走させることが、時間を味方につけながら貯めて増やすコツです」

(取材・文/安住拓哉、伊藤忍)

※アエラ増刊『AERAMoney 今さら聞けない貯金の基本』の記事に加筆・再構成

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安住拓哉

安住拓哉

出版社勤務を経て2021年に独立。経済関連記事全般が得意。取材・執筆歴20年以上。雑誌の取材記事の他、単行本のライティングも数多く手掛ける。

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