Houzz Japan代表の加藤愛子さんに、ホームオフィスを考えるときのポイントを聞くと、

「自分のアイデンティティーをうまく形にすること」

 とアドバイスをくれた。

 光、音、色、片付き具合。自分の仕事に何が必要で、どういう仕事の仕方をしたいのか。職種によっても、好みによっても、ベストな環境は異なるからだ。

 例えば自宅からテレビ会議、いわゆるテレカンに参加する場合。白い壁が背景になる場所を選ぶ人も多いが、必ずしも殺風景なオフィス風に見せる必要はない、と加藤さんは提案する。

「先日行ったオンライン面接で、相手の画面で飼っているがずっと鳴いていたんです。人柄がわかったし、アイスブレークになりました。私自身も子どもを抱いたままテレカンしたこともあります。お互いの理解があれば、あえてパーソナルな空間を見せることで、自分のことを知ってもらういい機会になります」

 自宅は、自分のアイデンティティーそのもの。「自分らしさ」を在宅勤務のスタイルにうまく反映させることができたとき、ワークとライフが相乗効果で充実するのは間違いない。(編集部・高橋有紀)

AERA 2020年2月17日号より抜粋