話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説してくれている、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』では、毎号、一つのスポーツを取り上げて、やっても見ても楽しくなるうんちく(深~い知識)を紹介。2月号は、ホッケーを取り上げたよ。

田中健太選手/1988年、滋賀県生まれ。和歌山県庁で働くかたわら、箕島ホッケークラブでプレーし、2018年、日本人男子として初めてオランダ1部リーグのHGCへ移籍。同年のアジア大会では日本代表のエースとして、日本を初優勝に導いた(写真/gettyimages)
田中健太選手/1988年、滋賀県生まれ。和歌山県庁で働くかたわら、箕島ホッケークラブでプレーし、2018年、日本人男子として初めてオランダ1部リーグのHGCへ移籍。同年のアジア大会では日本代表のエースとして、日本を初優勝に導いた(写真/gettyimages)

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【競技の内容】

 11人ずつの2チームが、規定時間内にボールを相手チームの守るゴールへ入れて得点を競う競技。各15分の4クオーター制(計60分)。ゴールキーパー以外は手足でボールに触れられず、スティックでコントロールする。同点の場合は攻撃選手と相手ゴールキーパーが1対1で8秒間の攻防を行うシュートアウト戦で勝者を決める。

【ホッケーのうんちく6連発】

(1)語源は「羊飼いの杖」?

「ホッケー」の語源は定かではないが、昔のフランス語で「羊飼いの杖」を意味する言葉で、スティックの形が似ていることから名付けられたともいわれている。現在のようなルールになったのは19世紀半ばのイギリスだが、紀元前2500年ごろのエジプトの遺跡にも、ホッケーのようなことをしている人の姿が描かれている。

(2)晴れていても芝はびしょぬれ

 1976年モントリオール大会(カナダ)から、五輪の試合は人工芝で行われている。試合中は、晴れていても雨の日のように人工芝から水しぶきが上がることがある。転んだときに人工芝との摩擦でやけどをするのを防ぐため、水を1.5トンもまくのだ。

(3)ボールは時速200キロ!

 人工芝の上に水をまくことで、選手たちはケガをおそれずプレーでき、ボールのスピードもアップして、よりダイナミックで魅力的なスポーツになった。世界のトッププレーヤーのシュート時のボールスピードは、時速200キロ以上に達することもあるという。

(4)スティックは片側だけ使用可

 スティックの先を見ると、片方の面が平らで、もう片方が丸くなっている。このうち、ボールを扱えるのは平らなほうだけ。ドリブルするときなどには常に平らな面があたるようにスティックをくるくる回すテクニックが必要だ。

(5)キーパーはフル装備!

 選手はボールをスティックで扱わなければならず、体で止めると「キック」という反則になる。手に当たっても「キック」という。だが、ゴールキーパーは「サークル」というエリアの中では体のどこを使ってもよく、ヘルメットなどのフル装備でゴールを守る。

(6)女子は「さくらジャパン」、男子は「サムライジャパン」

 ホッケー日本代表の愛称は女子が「さくらジャパン」、男子は「サムライジャパン」。2018年のアジア大会では男女そろって優勝を果たし、東京五輪でのメダル獲得に向け、意気が上がっている。

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AERA編集部
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