代替わり後、初めて開かれた「歌会始の儀」は、皇后雅子さまが17年ぶりに出席したことも話題になった/1月16日、皇居・宮殿「松の間」で (c)朝日新聞社
代替わり後、初めて開かれた「歌会始の儀」は、皇后雅子さまが17年ぶりに出席したことも話題になった/1月16日、皇居・宮殿「松の間」で (c)朝日新聞社
婚約が内定し、記者会見する眞子さまと小室圭さん。満面の笑みを見せていた/2017年9月3日、東京・元赤坂の赤坂東邸で (c)朝日新聞社
婚約が内定し、記者会見する眞子さまと小室圭さん。満面の笑みを見せていた/2017年9月3日、東京・元赤坂の赤坂東邸で (c)朝日新聞社

 新年恒例の「歌会始の儀」で眞子さまが詠んだ歌が反響を呼んでいる。どのような思いが込められていたのか。小室圭さんとの結婚の延期が発表されてからまもなく2年を迎える今、眞子さまの心情を探った。コラムニスト・矢部万紀子さんによるAERA 2020年2月3日号の記事を紹介する。

【写真】満面の笑みで記者会見する眞子さまと小室圭さん

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 2月6日が近づいている。

 秋篠宮さま(54)が昨年11月の会見で、「この次の2月で2年たつわけですね」「何らかのことは発表する必要があると私は思っております」と言った2月6日。眞子さま(28)と小室圭さん(28)はどうするのだろう。

 2年前のその日、宮内庁は眞子さまと小室さんの結婚を延期すると発表した。小室さんの母の「借金問題」が複数の週刊誌に広がった直後だった。

 同じ日、眞子さまと小室さんは「お気持ち」を発表した。「予期せぬ時期に報道され発表したが、結婚について深く考えることができていなかったので、重要な儀式が終わる再来年に延期する」という内容だった。

 この時、眞子さまは「再来年」までには小室さんを巡るさまざまな報道も収まると思っていたのかもしれない。だが、現実はそうならなかった。

 発表から半年後、小室さんは米ニューヨークのフォーダム大学ロースクールに留学し、法律家を目指すことをはっきりさせた。だが11月、秋篠宮さまが記者会見で「結婚したいなら相応の対応が必要」「このままでは納采の儀は行えない」と語った。

 翌年1月、小室さんは弁護士を通じ、母の「借金問題」の説明文書を発表した。「借りたのでなく、贈られたもの」という認識だったが、「貸した」男性は即反論、火消しにならなかった。

 令和になり、小室さんを追いかける報道は減ったが、批判的な論調は相変わらずだ。「女性宮家」や「女性、女系天皇」論では、小室さんを理由に反対する「男系男子派」の意見がメディアを飾る。眞子さまの心境はいかばかりだろう。

 さてここから本題。まず私の立場を表明するなら、「結婚賛成派」だ、最初からずっと。

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矢部万紀子

矢部万紀子

矢部万紀子(やべまきこ)/1961年三重県生まれ/横浜育ち。コラムニスト。1983年朝日新聞社に入社、宇都宮支局、学芸部を経て「AERA」、経済部、「週刊朝日」に所属。週刊朝日で担当した松本人志著『遺書』『松本』がミリオンセラーに。「AERA」編集長代理、書籍編集部長をつとめ、2011年退社。同年シニア女性誌「いきいき(現「ハルメク」)」編集長に。2017年に(株)ハルメクを退社、フリーに。著書に『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』『美智子さまという奇跡』『雅子さまの笑顔』。

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