まるで水上を走るよう? 箱根駅伝で8割の選手が履いた“夢のシューズ”の性能は

2020/01/16 11:30

 選手たちを魅了したナイキのヴェイパーフライとはどのようなシューズなのか。藤原さんは、

「夢のようなシューズ。水の上を走っているみたいで、足を置いているだけで前に行く感覚」

 と語り、こう続ける。

「クッションがすごくあって軽いが、カーボンプレートが入っているので、跳ねるような推進力、そして厚底なのに薄底のような接地感がある。また、速く走る以外にも疲労感を抑えるという効果もあります。現状、スピードを維持するシューズでは、これを超えるものはないと言わざるを得ません」

 ただ、履けば誰でも速く走れるというものではなく、履きこなすにはコツが必要だと言う。

「クッションがあるので軟らかく、決して安定する靴ではありません。スプーン状の硬いカーボンプレートの真上から足を乗せるように接地することによって推進力が出る仕組みです。フォームがしっかりしていることが前提のシューズです」

(編集部・小柳暁子)

AERA 2020年1月20日号より抜粋

AERA (アエラ) 2020年 1/20 増大号【表紙:Snow Man】 [雑誌]

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