日本版では、現代日本の閉塞感が背景として浮き上がるような仕掛けだが、「本国版ではトランプのアメリカに対してしなやかにノーをつきつけている」とジャーナリストの鈴木あかねさんは指摘する。

 メンバーにはアフリカ系もイスラム系もいて、保守的な南部や中西部にわざわざ赴く。人々の疎外感や孤立、人種・LGBTQ差別、銃社会、貧困、公教育の苦難などの社会問題を静かに浮き彫りにする。

「本人のメイクオーバーをするばかりか、依頼人の生活を掘り下げるなかでアメリカ社会の課題にも光を当て、社会のメイクオーバーすなわち世直しをしようという高い志を感じます」

 思いのこもった名言を味わってほしい。

●Fab5の「自分を大切にする」SELF LOVE&SELF CARE

“When you give so much joy to other people, you deserve to get joy yourself.”
人に喜びを与えるあなたにも喜びを感じる権利がある。

“The idea of ‘an ideal girl’ is really damaging.”
“理想の女性像”は有害な考えだ。

“There seems like some fear with establishing a relationship with yourself. If you don’t have a relationship with yourself, how are you supposed to have one with your wife or the world?”
あなたは自分と向き合うのを恐れているような気がする。それができないまま、どうやって奥さんや世の中と向き合うの?

“Sometimes when we’re trying to get to know ourselves, you have to quiet down your brain long enough to be able to listen to your heart.”
自分を知るためには頭の中の雑音を消して、心の声を聞くのが大切だ。

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