野菜の切れ端をスタンプにしてお絵描き
野菜の切れ端をスタンプにしてお絵描き
レンコンとニンジンのきんびら。切れ端をスタンプにするために、断面がわかる切り方をしています
レンコンとニンジンのきんびら。切れ端をスタンプにするために、断面がわかる切り方をしています

 子どものための料理教室「リトルシェフクッキング」代表の武田昌美さんが、子どもと料理を楽しむコツや、レシピを紹介します。忙しい毎日のなかで、小さな子どもと料理をするのは大変そうですし、安全面も心配です。でも、コツさえつかめば大丈夫。親子のコミュニケーションにもなるし、親の知らない子どもの才能をのばすきっかけになります。なにより、一緒に作った料理は格別ですよ。

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 私はレンコンが大好物で、あのシャキシャキ食感がたまらないのですが、我が家の6歳と3歳の子ども達はあまり好きではないようです。
一方で、子どもたちはレンコンの不思議な形が大好きです。レンコンの穴を見て、「レンコンのお部屋に何がいるのかな?」なんて言いながら、ファンタジーの世界を広げています。

 好奇心旺盛な子どもたちにとって、野菜のかたちは不思議なようです。
パプリカの中身が空洞だったり、ブロッコリーの木みたいな形、そら豆はフカフカのベッドの中で眠ってるみたいなど、どれもこれも面白い形に見えて、わくわくした目で眺めています。

 レンコンをどうにかして好きになってほしい!

 そんな思いで、レンコンの端っこの部分を使ってスタンプを作りました。

 作り方は簡単で、レンコンの断面に好きな絵の具をつけてペタペタと押していくだけ。

 スタンプ台でもよいのですが、私は野菜の種や汁がスタンプ台につくのが嫌なので絵の具を使用しています。絵の具なら色も豊富なので、想像力も広がります。

 牛乳パックを切り開いたものの上に絵の具を出して水を少しずつ足しながら作業すれば、終わったら捨てればOKなので後片付けも簡単です。

 実際、野菜のヘタや断面はどれも面白いかたちをしていて、スタンプにピッタリです。

 子どもたちはレンコンの断面を眺めながら、「穴が空いてるー」と楽しそうにしていました。そのままスタンプでペタペタ押していきます。何を想像しながら作ってるのかな?と思って眺めていると、その穴の一つ一つがマンションの部屋とのこと。レンコンでマンション……子どもの発想力には驚かされます。

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武田昌美

武田昌美

武田昌美(たけだ・まさみ)/リトルシェフクッキング株式会社代表取締役、子ども料理研究家。料理を通じて子どもの才能を開花させ、挑戦する勇気・失敗への前向きな姿勢を養うことを目的とする料理教室「リトルシェフクッキング」を経営。2歳から19歳まで、のべ2000人以上の子どもに料理の楽しさを教えている。https://little-chef-cooking.com

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