といっても「いいことをするために収入を犠牲にする」のではなくて、人生前半で培ったキャリアやネットワークを投入し、新たなキャリアの道としている。それが自分を生かすことができ、楽しい道だからだ。 

 彼らには全員確固としたキャリアがあるが、NPOを取材して感じるのは、ごくごく簡単な、特別の技量を必要としない作業でも役に立てることはいろいろあるということだ。すきま時間を活用するなど、柔軟な働き方も可能だ。もちろんスキルがあるに越したことはないが、まず必要なのは情熱と志だ。

 人生の後半は社会に貢献する生き方。あなたもやってみますか?(朝日新聞編集委員・秋山訓子)

AERA 2019年11月4日号より抜粋