何より大きいのは、内面の変化です。私自身、トレーニングをしているときに「今日はこのくらいでやめておこう」と自分を甘やかしてやめてしまうことがありましたが、それが当たり前になると仕事でもプライベートでも逃げる癖がついてしまう。自分を変えたいのであれば、まずはトレーニングに向き合う姿勢から変えること。生きていればイヤなこともありますが、そこで腐るのではなく、トレーニングにその気持ちをぶつけていけば、終わった後、「小さいことだ」と乗り越えられるようになります。「このトレーニングをこなせたのだから、大丈夫だ」と。運動は「運」を「動かす」と書くように、マインドも変えられると信じています。

 私は20代の自分より、30代の今の自分のほうがずっと好きですが、それはトレーニングを通じて努力をし、強くなれたと思えるから。成長を感じた瞬間、ポジティブに変われます。

(構成/ライター・村田くみ)

AERA 2019年8月12・19日合併増大号