「私たちは体の内外に存在するたくさんの微生物たち、『マイクロバイオーム』と共存関係にありますが、清潔を求める現代の生活様式や子どもたちの外遊びが少なくなったことで、体のマイクロバイオームが多様性を失い、健全な共存関係をつくれなくなったことが、もしかすると関連しているかもしれません」

 東京都福祉保健局の「花粉症患者実態調査報告書」では0~14歳の都内のスギ花粉症推定有病率は、1996年度は8.7%、2006年度26.3%、16年度は40.3%と、この20年で5倍近くになった。西日本小児アレルギー研究会の「西日本小学児童におけるアレルギー疾患有症率調査」でも、92年は3.6%、02年は5.7%、12年は9.9%と約3倍に増えている。

 花粉対策メガネを販売するJINSでは13年にキッズ用(6~10歳対象)を、17年には10~12歳を対象としたジュニア用も発売。特にジュニア用は大人用以上に堅調に売り上げを伸ばしているという。(編集部・深澤友紀)

AERA 2019年2月18日号より抜粋