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「飲み会で距離が縮まる」には科学的根拠があった! 専門家が解説

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川口穣AERA
※写真はイメージです

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 一緒に飲み会に参加することで、職場の人間関係が円滑になる。多くの人が実感する現象には、一体どんな心理学的効果が隠されているのか。専門家の分析をもとに、アエラがまとめたさまざまな効果を紹介する

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 まず一つは、物理的な距離の近さが生む「近付き効果」だ。

 他人に近付かれると不快に感じる範囲をパーソナルスペースという。欧米人のように顔を近付けてあいさつしたり、握手をしたりする習慣がなかった日本人は元来、他民族と比べてパーソナルスペースが広めと言われる。

 たとえば、職場で同僚や上司が自分から30センチぐらいの場所まで近付いて話しかけてきたら、多くの人は不快に感じるはずだ。ところが、飲み会の席は30センチ前後しか離れていなくても、不快には感じないことが多い。その理由を、デジタルハリウッド大学の匠英一教授はこう説明する。

「実は、不快に感じる距離は場によっても変わるのです。密集して座るスタイルの居酒屋では自然と相手との距離が近くなりますが、皆がそれを当然と思っているので、パーソナルスペースに侵入されたという不快感が出にくいのです」

 さらに大切なのはここから。

「一度近い距離で話した相手、つまりパーソナルスペース内への侵入を許した相手を、人間は親しい関係だと認識して、飲み会が終わった後も既存事実として残ります。つまり、居酒屋という場自体が、一度でも隣に座った人と親しくなれる効果を持っているんです」

もう一つは「転地効果」だ。旅行や温泉がもたらす効果として耳にしたことがあるのではないだろうか。

 デスクワークが多い人は、普段から同じ席で同じ風景を見ながら仕事をしている。始業から終業までのルーチンができ上がっている人も多いだろう。匠教授は言う。

「自分の行動パターンはもちろん、椅子や机の形、隣の席との距離感などがいつも同じだと、意識していなくても思考やコミュニケーションの仕方が凝り固まってしまいます」


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