15年の「下積み」経た銘柄も! 今年食べるべき新米4ブランド (2/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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15年の「下積み」経た銘柄も! 今年食べるべき新米4ブランド

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浅野裕見子AERA#グルメ

あっさりしたななつぼしやヒノヒカリが輝く瞬間。まさに至福(撮影/写真部・片山菜緒子)

あっさりしたななつぼしやヒノヒカリが輝く瞬間。まさに至福(撮影/写真部・片山菜緒子)

各県の担当者イチオシ!全国新米マップ【1】(AERA 2018年11月19日号より)

各県の担当者イチオシ!全国新米マップ【1】(AERA 2018年11月19日号より)

各県の担当者イチオシ!全国新米マップ【2】(AERA 2018年11月19日号より)

各県の担当者イチオシ!全国新米マップ【2】(AERA 2018年11月19日号より)

●富富富 富山県

 6年で開発したいちほまれとは対照的に、開発からデビューまで約15年を要したのが富山県の富富富(ふふふ)だ。1999年から04年ごろまで続いた猛暑で、富山県の主要品種だったコシヒカリの品質が低下。そこで「コシヒカリより暑さに強くおいしい品種を作ろう」と開発が始まった。

「1万種をこえるイネの中から暑さに強い遺伝子を発見するのに時間がかかりました。07年に世界で初めて、耐暑性の高いDNAを特定。コシヒカリとの交配を繰り返しながら数千の候補から徐々に絞り込んで富富富が生まれました」

 そう話すのは、県農林水産企画課市場戦略推進班・大島晃さん(56)だ。

 病気にも強く、倒伏しにくい品種を目指した結果、農薬は約30%、化学肥料も約20%削減できることになった。気になる食味は5千人を対象にアンケートを実施。結果、ほとんどの人がコシヒカリよりもおいしいと回答した。特筆すべきは、男性よりも女性に、また20歳代以下と60歳代以上の両年代に評価が高かったことだ。

「11月には首都圏の大手スーパーにも並べられるようにしたい。ただ、デビュー年は間違いのない品質をお届けしたいので、県内で精米したものしか流通させていません」(大島さん)

 しばらくの間は、なかなかお目にかかれないレア感も人気を後押ししそうだ。

●だて正夢 宮城県

 ササニシキ、ひとめぼれを生んだ宮城県からデビューしたのがだて正夢だ。県農産環境課農産食糧班・關口道さん(49)は狙いをこう説明する。

「宮城にはコシヒカリに次ぐシェアを誇るひとめぼれがありますが、登場からすでに20年以上。お米全体の価格も低下し、消費も減っている。ここでもう一度、米どころ・宮城を印象付けたい、という思いからだて正夢を登場させました」

 いちほまれがコシヒカリの後継ポジションを目指しているのに対し、だて正夢は従来品種に追加される位置づけだ。

「お米は食べ分ける時代、と考えています。ササニシキは和食、特にお寿司や刺し身、魚の煮つけなどに合うあっさりとした口当たり。ひとめぼれはどんな料理にも合うオールマイティーな家庭の味。だて正夢はもっちりとしたリッチな食感と上品な甘さが特徴で、ちょっと豪華な食事を想定。お祝いや特別な日の食卓のイメージです」

 プロモーションには地元出身の芸人・サンドウィッチマンを起用。県知事自ら稲刈りしてみせるなど、PRにも力が入る。「食に対してこだわりや価値観のある、特に30歳代女性に訴求できれば」と期待している。


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