コンセプトは“100年続く本屋” 店主の魅力が生きる個人書店たち (2/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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コンセプトは“100年続く本屋” 店主の魅力が生きる個人書店たち

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神保町ブックセンター/書店、カフェ、コワーキングスペースの複合施設。UDSはキッザニア東京やデザインホテルのCLASKAを手がけてきた(撮影/写真部・片山菜緒子)

神保町ブックセンター/書店、カフェ、コワーキングスペースの複合施設。UDSはキッザニア東京やデザインホテルのCLASKAを手がけてきた(撮影/写真部・片山菜緒子)

「プレヴェールの詩集は古書でプレミアがついているものもあり、新刊を心待ちにしていました。そこで刊行されると聞いた時、“100冊仕入れる”と宣言したんです。少しずつ売っていくつもりでしたが、ツイッターで話題にしてくださる方がいて、なんと2週間で売り切れに。追加注文となりました」

『プレヴェール詩集』は青いカバで買う。そう決めて来店した人もずいぶんいたようで、なんとも愉快な、店とお客との共犯関係ではないだろうか。

 田原町のReadin′Writin′は、二つの意味でちょっと破格な本屋さんだ。店内の高さと広さ。そして、一切書店経験のない人が58歳で始めたという驚き。店主の落合博さんにうかがう。

「毎日新聞社でスポーツ担当の論説委員でした。子どもがまだ小さいこともあり、どのみち70歳を超えても働くわけで、ならば新たな挑戦をしたいと考えました。元々本のある空間が好きで、“やるなら新刊書店がいいよ。お店に勢いが出るよ”というブックスキューブリックの大井実さんの一言で決まりました」

 店名のとおり、書店のほかに「書く」ことの個人レッスンをはじめワークショップ、トークイベントなども積極的に展開している。コーヒーやアルコールも出せるよう、シンクや手洗い、換気扇も付け、飲食店として保健所の許可まで取った。

 そして階段を上って2階フロアまであるこの天井の高さ。

「材木屋さんの倉庫だったので天井が高く、作り付けの格子に本を置く棚を付けました」

 退職金など約1千万円をつぎ込んだ。かつての生業からか、書くことにかかわる本、ことばに関する本、絵本はぜいたくに表紙を見せて陳列。それぞれに落合さんの選球眼が光る。

 そして「選ぶ」といえば、選書専門店として知られる赤坂の双子のライオン堂。どんなふうに選書する人を選ぶのか。店主の竹田信弥さん(32)は言う。

「大学のゼミの先生の本棚が好きで、まずお世話になった批評家の山城むつみ先生や小説家の辻原登先生に依頼しました」


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