野球離れ・楽しさ取り戻す「球活」始まる (3/4) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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野球離れ・楽しさ取り戻す「球活」始まる

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石田かおるAERA

今年1月、野球未経験の子どもを対象にした堺BBの体験会に参加した筒香選手。30年以上の歴史ある強豪チームが挑む“革新”に注目と期待が集まる。保護者の当番も廃止した (c)朝日新聞社

今年1月、野球未経験の子どもを対象にした堺BBの体験会に参加した筒香選手。30年以上の歴史ある強豪チームが挑む“革新”に注目と期待が集まる。保護者の当番も廃止した (c)朝日新聞社

中学校の野球・サッカーの部員数推移(AERA 2018年6月11日号より)

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過去1年間によく行った運動・スポーツ(AERA 2018年6月11日号より)

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 こうしたなか野球用品のメーカーが手を組み「球活」を始めたり、新たに野球スクールを開く球団も現れたりするなど、新しい動きが出始めている。ボール一つでも気楽に遊べるサッカーに対し、野球は道具も多く、広い場所も必要だ。もっと手軽に楽しめる方法はないのか? “野球版フットサル”を考え、動き出した元野球少年の親たちがいる。

「龍心、次は二塁に走るんだぞ」

 山田正二さん(77)が龍心くん(6)に声をかける。ここでは大人も子どもも対等。幼稚園児、小中高生に大人の約20人が入り交じり、幼稚園の園庭で球を追う。道具は軟らかいゴムボールひとつだけ。球は手で打つ。NPO法人習志野ベイサイドスポーツクラブが毎週日曜の午前に行っている三角ベースボールだ。09年にスタートし、もうすぐ10年になる。始めた動機を代表の佐野達也さん(46)は次のように語る。

「子どもとキャッチボールしようにも公園は禁止。できる場所がないことに気がつきました。公園からは子どもが集団で遊ぶ姿すら消えていて、取り戻さないといけないと思いました」

 そこで着目したのが三角ベースボールだ。発起人のひとりである、先の山田さんは言う。

「自分が子どものころはゴムまりを使って狭い場所で野球遊びをした。三角ベースボールであれば、場所を選ばずどこでもできると思いました」

 まずは、楽しむことが大事。ピッチャーは攻撃側がし、バッターが打ちやすい球を投げる。大人は利き手の反対の手で打つ。

「会心のプレーが出ると、日曜午後の気分はやっぱり上がりますよね」

 そう語るのは板倉明彦さん(49)だ。

 子どものころ友だちと遊びながら、プロ野球選手のフォームの真似などした。ふざけながらも、うまくなりたい気持ちがあった。

「遊びとはいえ、わりと真剣でした。そうした、自分で試行錯誤や創意工夫する時期を持つことは子どもにとってとても大事だと思います。最初からなんでもかんでも大人の指導者から教えられるのではなくて。でも、いまはそういう場所が貴重になりましたよね……」 


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