東京五輪ボランティアが実践の場 7つの外大で進む言語支援の取り組み (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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東京五輪ボランティアが実践の場 7つの外大で進む言語支援の取り組み

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柿崎明子AERA#大学入試
2017年に完成した8号館に、海外からの留学生と日本人学生が集まり、日常的に英語で会話する。天井が高い贅沢なつくりで、癒やしの空間(撮影/今祥雄)

2017年に完成した8号館に、海外からの留学生と日本人学生が集まり、日常的に英語で会話する。天井が高い贅沢なつくりで、癒やしの空間(撮影/今祥雄)

長尾 滉(ながお・あきら)さん/2017年度卒、アジア言語学科韓国語専攻。大学3年次にソウルの大学に1年間留学(撮影/写真部・大野洋介)

長尾 滉(ながお・あきら)さん/2017年度卒、アジア言語学科韓国語専攻。大学3年次にソウルの大学に1年間留学(撮影/写真部・大野洋介)

山下奈都子(やました・なつこ)さん/2017年度に国際コミュニケーション学科卒業。4年間で国内外のボランティアに15回参加(撮影/写真部・大野洋介)

山下奈都子(やました・なつこ)さん/2017年度に国際コミュニケーション学科卒業。4年間で国内外のボランティアに15回参加(撮影/写真部・大野洋介)

 私大が生き残りをかけ、特色あるカリキュラムや取り組みを打ち出す動きが盛んだ。独自性を売りにする私大を調査した。

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 小学生の投票による「大会2020マスコット」(東京五輪の公式キャラクター)も決まり、徐々に盛り上がりを見せ始めた東京オリンピック。神田外語大学は、このオリンピックを学生が飛躍するチャンスと捉えている。

 2015年には国内七つの外国語大学(関西外国語大学、神田外語大学、京都外国語大学、神戸市外国語大学、東京外国語大学、長崎外国語大学、名古屋外国語大学)が組織する「全国外大連合」で言語サービスのボランティアを支援する事務局を立ち上げた。

 発足を呼びかけ、昨年度まで学長を務めた神田外語大学特別顧問の酒井邦弥さんは語る。

「外語大は言葉と共にコミュニケーションを学ぶ大学です。海外のマインドを学ぶには、実際にその国の言葉を使うことが大切で、どうしても座学だけでは無理があります。予定調和のない実践の場は、授業とは全く違います。学生を鍛える貴重な機会だと思っています」

 事務局の活動の核となるのが、年に2回開かれる言語サービスボランティア育成セミナーだ。もちろん学生も参加できる。講座は4日間開催され、通訳・翻訳技法、比較文化論、観光ガイドのほか、狂言など日本の伝統文化に関する講座を受講し、コミュニケーション能力に磨きをかける。

 文部科学省、外務省、観光庁なども後援している。セミナーに参加した学生は、ボランティア人材バンクに登録し、事務局が斡旋する国際的なスポーツ大会やイベントに参加できる。各大学では講座への出席を単位として認めたり、受講料や交通宿泊費を補助したりするなどの金銭的なサポートもしてくれる。

 学内で開催されるセミナー形式の講義には、スポーツ大会からの要請が多いので、元アスリートの外部講師も登壇し、試合本番に向かう選手の気持ちまで教えてくれる。

「スポーツは文化や宗教に関係なく、共通のルールでフラットに戦いますよね。学生が言語サービスボランティアを体験するのに、これほどふさわしい舞台はないと思います」(酒井さん)


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