「プリキュア」生みの親が語る制作秘話 女児視聴率60%の伝説も (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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「プリキュア」生みの親が語る制作秘話 女児視聴率60%の伝説も

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大道絵里子AERA
東映アニメーション 執行役員、企画製作本部 テレビ企画部長 鷲尾天さん/プリキュアの生みの親。地元の秋田朝日放送で報道記者経験も。現在もプリキュアのアドバイザー的役割を担っている(撮影/関口達朗)

東映アニメーション 執行役員、企画製作本部 テレビ企画部長 鷲尾天さん/プリキュアの生みの親。地元の秋田朝日放送で報道記者経験も。現在もプリキュアのアドバイザー的役割を担っている(撮影/関口達朗)

初代の「ふたりはプリキュア」。「プリキュア」という名前はプリティとキュア(癒やし)からつけた造語。肉弾戦で戦っていても、最終的には殺したりせずに、浄化させて敵を癒やすのが王道スタイルだ (c)ABC-A・東映アニメーション

初代の「ふたりはプリキュア」。「プリキュア」という名前はプリティとキュア(癒やし)からつけた造語。肉弾戦で戦っていても、最終的には殺したりせずに、浄化させて敵を癒やすのが王道スタイルだ (c)ABC-A・東映アニメーション

 大事な人を守るため、どんなに強い敵にも仲間と力を合わせて立ち向かう。強く優しく凛々しいプリキュアのキラキラ輝くその世界は、テレビの前の女の子を魅了し続け、今年で15周年を迎える。

【初代の「ふたりはプリキュア」 ヒロインの二人はこちら】

*  *  *
 すべての始まりは、2004年にスタートした「ふたりはプリキュア」だった。スポーツ万能でボーイッシュななぎさと、お嬢様育ちで成績優秀なほのか。二人はひょんなことから妖精に変身する能力を与えられて邪悪な敵に立ち向かう……。よくある変身ヒロイン作品のようだが、実は様々なことが女の子向けアニメの定番とはかけ離れていた。敵にはパンチやキックの肉弾戦で立ち向かい、変身するときは携帯電話型の機器にカードをスラッシュさせ、変身後は黒と白のコスチュームで凛々しくキメる。その姿は「ヒロイン」でありつつ「ヒーロー」のようだ。そんなプリキュアを生み出した初代プロデューサー、東映アニメーションの鷲尾天さんは言う。

「女の子に継続して見てもらえる新しいシリーズを立ち上げなさい、と言われたんですが、さっぱり分からなかった(笑)。だったら自分がやりたいものをやろうと思って、企画書に『女の子だって暴れたい!』と書きました。小さいうちは男の子も女の子も差はない。男の子にウケるものは女の子も面白いはずだろうと。女の子だからこうしなきゃ、という先入観を取り払って、どうすれば二人がかっこよく見えるか考え続けました」

 伝えたいと思ったのは、女の子が自分の足でキチンと立っているかっこよさだ。足もとが細いヒールではなく、しっかりと踏ん張れるブーツにしたのもそんな思いを込めて。

「主人公である以上、どんなピンチだろうと自分たちで立ち向かう。それが気持ちいいんじゃないかって。だから戦いを助ける男性キャラは登場しません」

 新しいヒロイン像は瞬く間に大人気となった。予想を上回る反響で、玩具は4カ月も欠品となり、翌年にはバンダイが行った「お子さまの好きなキャラクターランキング」女の子部門で2年連続首位だった「アンパンマン」を抜き1位になった。


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