北のロケット発射や核実験は“目標達成まで”続く… 専門家が分析した中長期的な政策とは? (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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北のロケット発射や核実験は“目標達成まで”続く… 専門家が分析した中長期的な政策とは?

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三村光弘AERA#北朝鮮

11月29日に北海道松前町沖で漂泊しているのが発見された木造船。乗組員10人のうち3人が12月9日、窃盗容疑で北海道警に逮捕された。捜査員らが船内から機器を取り出す (c)朝日新聞社

11月29日に北海道松前町沖で漂泊しているのが発見された木造船。乗組員10人のうち3人が12月9日、窃盗容疑で北海道警に逮捕された。捜査員らが船内から機器を取り出す (c)朝日新聞社

北朝鮮をめぐる最近の動き(AERA 2018年1月1-8日号より

北朝鮮をめぐる最近の動き(AERA 2018年1月1-8日号より

 様々な動きが報道される北朝鮮。その背景にあるものは何か。北朝鮮経済の専門家に寄稿していただいた。

【図】北朝鮮をめぐる最近の動き

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 最近、北朝鮮をめぐっては、相次ぐ弾道ロケットの発射実験や軍事境界線上に位置する板門店における兵士の亡命事件、本州北部から北海道の日本海岸への漁船の漂着など、さまざまな動きがある。そして、11月以降に集中している。これは何を意味するのか。相互にどのような関連ないしは因果関係を持っているのか。北朝鮮の中長期的な政策と、短期的な状況の両方に関連づけて解説を試みたい。

 北朝鮮は2017年9月3日に6回目の核実験を行った。「大陸間弾道ミサイル(ICBM)装着用の水素爆弾の実験で完全に成功した」と主張している。その後、15日に「火星(ファソン)12」、11月29日に「火星15」と、弾道ロケットの発射実験を行った。「火星15」は、大気圏再突入技術はまだ獲得していないものの、米国本土にも届く潜在力があると報道されている。

 北朝鮮は10月28日付の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」の論説で、「われわれの国家核戦力建設は、既に最終完成のための目標達成が全て遂げられた段階にある」と主張した。「火星15」ロケットの発射実験後には政府声明で「国家核武力完成の歴史的大業、ロケット強国の偉業が実現した」と発表した。このように、北朝鮮は最近、核武力建設が完成したと強調している。

 11月13日には、南北の休戦ライン上にある板門店の共同警備区域で、北朝鮮兵が韓国へと亡命した。国連軍司令部が公開した動画には、逃げる兵士と発砲しながら追跡する兵士が映し出されていた。その後、韓国の病院に緊急搬送されて手術を受けたが、執刀医が兵士の消化管に大量の寄生虫がいたことを記者会見で語り、韓国ではこれがプライバシー侵害に当たるかどうかで、大きな論争ともなった。

 17年の秋以降、本州北部や北海道の日本海側に北朝鮮の漁船が漂着する例が多く見られるようになった。

 11月には北海道沖の無人島に漂着し、12月9日に乗組員3人が窃盗の容疑で逮捕される事態が起こった。海上保安庁は13日に、この年に日本に漂着した北朝鮮籍とみられる船の漂流・漂着が83件に上り、データの集計を始めた13年以降で最多になったと発表した。


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