「大事なのは“伏業”にしないこと」サイボウズ青野慶久社長が副業を語る (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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「大事なのは“伏業”にしないこと」サイボウズ青野慶久社長が副業を語る

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青野慶久(あおの・よしひさ)/1971年生まれ。大阪大学卒業後、松下電工(現パナソニック)を経てサイボウズ設立、社長に。総務省ワークスタイル変革プロジェクト外部アドバイザー。著書に『チームのことだけ、考えた。』(ダイヤモンド社)(写真:サイボウズ提供)

青野慶久(あおの・よしひさ)/1971年生まれ。大阪大学卒業後、松下電工(現パナソニック)を経てサイボウズ設立、社長に。総務省ワークスタイル変革プロジェクト外部アドバイザー。著書に『チームのことだけ、考えた。』(ダイヤモンド社)(写真:サイボウズ提供)

 週4日、サイボウズで働きながら、農業法人でも働いている社員もいます。農業の場で私たちが開発したクラウドサービスを活用し、商品の普及拡大に貢献してくれています。

 学生時代にテニス選手として活躍していたある社員は、自分のテニス動画をネットにアップし、全国の中高校生など約7800人のフォロワーを抱えるユーチューバーになりました。彼は営業職ですが、動画を配信して閲覧者を増やす経験を通じ、職場でもネットマーケティングを雄弁に語るようになりました。ノウハウをフィードバックしてくれていて、いずれプロモーション部門への異動もあるかもしれません。

 何も「複(副)業しろ」と勧めているわけではありません。大事なのは、選択肢があって、自己責任でチャレンジできる環境があること。起業して会社を離れていく人もいますが、会社にとってマイナスだとは捉えていません。有為な人材を社会に送り出せるのは社会全体にとってプラスですし、巡り巡って自社にリターンがあるかもしれません。実際、そんな価値観をもつサイボウズの職場に魅力を感じ、優秀な若者が集まってくれているので、十分リターンは得られていると認識しています。

 それに、特に若手社員が、自分は何がやりたいのか、自分のキャリアをどう組み立てるのか、よく考えるようになりました。「社員を縛りつけておこう」なんていう会社の魂胆が見えたら、若者は去っていきます。人気の企業にしたいなら、複(副)業解禁は欠かせないのでは。

 働き口が複数あると、その掛け算で自分のバリューも高められる。先の農業の例だと、ITと農業の両方の知識や技術に習熟できて、市場価値が上がります。ITだけ、農業だけなら世の中にたくさんいますからね。自分の希少性を高めるためにも、複数の引き出しを持つことは大切だと思います。

「あんな自由な働き方を許したら会社経営なんてもたないよ」とサイボウズをいぶかしげに見る人もいますが、具体的な数字で業績や効果を見せられるよう、結果を出していきたい。

(構成/編集部・渡辺豪)

AERA 2017年12月18日号


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