本業からして、何だか先細りの中高年。ダブルワークにトライして、玉砕する同世代の友人も少なくない。例えば、フリーランスで二十数年のキャリアを持つアラフィフの女友だちは、「別の世界も見てみたい」と、ファミレスの早朝バイトに応募。若い同僚が難なく操る注文用の端末操作がマスターできず、多くの客をイライラさせたあげくに1週間で撤退している。
「あれって字も小さくて、よく見えないのよ」
聞いているだけで、冷や汗。仕事の覚えはどうやっても、若い者には負けるのだ。クー。
副業するならとてつもなく長くなった社会人経験を生かすしかない。でも、そんなのある? はい、探してきました。まずは職探しの王道「ハローワーク」を道場破り。頼もう!
「50代? ダブルワーク? 大丈夫、あると思いますよ」
係員にそう励まされたので、あわよくば本当に副業にしようと、登録して本格的に求人を検索することに。知らなかったが、パートやアルバイトなら副業でもハロワが紹介してくれる。
中高年のバイトというと、掃除や調理など自分が実生活でも大の苦手な家事系の仕事のイメージだったが、意外にそうでもない。できるかどうかは別として、「週数回の小学生向けパソコン講師補助」とか、楽しい副業になりそうな求人もあった。
一方、9~17時をはずした仕事となると、コンビニやビルの掃除などが中心に。そこで、時間に縛られず、年齢の負い目も少ない副業を探して、クラウドソーシングっていうやつにも登録することにした。
こちらスキルを生かした単発系の仕事をしたい人と、してもらいたい企業などをネットでつないでくれるサービス。昨年、ネット情報をコピペしただけのキュレーションサイトの記事などが大問題になったが、こうした記事の多くが、クラウドソーシングで大量のライターを調達して作られたとされる。
「現職フリーライター」と登録したところ、「他サイトのコピー禁止」を明記しながら、ネットを参考に記事を作ったり、ブログの代筆をしたりするライター案件がわんさか。「1千文字以上」書いて「324円」ってあなた。宛名書き内職のほうがまだコスパがいい。ライターなんて字が書ければなれるけど、足元見るのもたいがいにして。