墨田区職人×台湾デザインで“化学反応” 海外進出で生まれる「高付加価値」 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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墨田区職人×台湾デザインで“化学反応” 海外進出で生まれる「高付加価値」

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松田良孝AERA

銅製じょうろの根岸洋一さんは遊び心で技術を磨く(撮影/松田良孝)

銅製じょうろの根岸洋一さんは遊び心で技術を磨く(撮影/松田良孝)

左側で背を向けて座っているのは二宮五郎商店の職人。革が天井まで積み上げられ、製品となるのを待っている(撮影/松田良孝)

左側で背を向けて座っているのは二宮五郎商店の職人。革が天井まで積み上げられ、製品となるのを待っている(撮影/松田良孝)

アルミニウムを削り出す技術にデザインを加えて生まれた石井精工のピンズ「ALMA(撮影/松田良孝)

アルミニウムを削り出す技術にデザインを加えて生まれた石井精工のピンズ「ALMA(撮影/松田良孝)

台北市内の茶販売店にすみだモダンのアイテムが並ぶ(撮影/松田良孝)

台北市内の茶販売店にすみだモダンのアイテムが並ぶ(撮影/松田良孝)

 東京・墨田区では町工場の技術力を生かし、ブランド「すみだモダン」の確立に取り組んでいる。このブランド戦略は、デザインを生かした商品開発で実績を持つ台湾政府の外郭団体、台湾デザインセンター(TDC)と提携し、新商品の開発を推進中だ。

 一枚の革を折りたたむようにして財布などにするブランド「KAWA‐ORIGAMI」(革折り紙)を展開する二宮五郎商店(墨田区東向島)の2代目、二宮眞一さんは「デザインはだれにでもできる。デザインしたものが売れることが大事」と言い切った。デザインに対するこの高い要求は、TDC日本業務窓口の崔慈芳(ツイツファン)さんが強調する「台湾が国際競争に勝つには、付加価値の高いものが必要」という視点と呼応する。

 自社製品が「すみだモダン」の認証を受けている事業者8社が台湾のバイヤーにセールスを行う商談会が10月2日、TDCの図書館で開かれた。台北市のブランディングデザイナー、林家煥(リンジアファン)さんはボタン形のピンズ(ピンバッジ)を購入。「デザインがシンプル。生活につながっていくところがいい」と上機嫌だ。親指の爪ほどの大きさしかないピンズには、香水をしみこませた綿を中にひそませ、好きな香りを身にまとえるという仕掛けがしてある。

「ALMA(アルーマ)」という、このブランドを手掛ける石井精工(石井隆司代表取締役、墨田区八広)は、ゴム製品の金型製作会社として59年に創業。営業・企画リーダーの石井洋平さんにとって本業はあくまで金型だが、台湾や香港の商談会で「ALMA」の売り込みも図る。

「新しいチャレンジがうまくいかなかったとしても技術は残る」(洋平さん)

 技術への探求心という基本は変わらないのである。

 革小物の専門店、東屋(墨田区両国)は、隅田川の川面をイメージしたオリジナルデザイン「まるあ柄」で、口金の目立たないがまぐちなどのアイテムを展開している。


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