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12歳で「量子力学の教科書」執筆 日本の未来を支える若き天才

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野村昌二AERA
数え切れないくらいの本に囲まれた、近藤龍一君の自宅の勉強部屋。息抜きは、本を書くと。「人々の役に立つ本を書きたい」(撮影/写真部・小原雄輝)

数え切れないくらいの本に囲まれた、近藤龍一君の自宅の勉強部屋。息抜きは、本を書くと。「人々の役に立つ本を書きたい」(撮影/写真部・小原雄輝)

「ミクロの物質は粒子の性質と波動の性質を同時に持つなどという、量子力学のミステリー性をできるだけわかりやすくしたいと思ったのが一つ。それと、半導体やICなどのハイテク分野はすべて量子力学の産物です。量子力学が完成して100年近く経ちますが、現代科学に立脚する基礎科学として一般常識のレベルにまで普及してほしいと考えました」

 本を出してくれる出版社探しに3年かかり、今年7月にようやく出版。テーマは難解だが幅広い年代に好評で、すでに5刷。受験生のため今は学業優先としながら、素粒子物理学を独学で研究している。

「素粒子物理学は量子力学の延長線上にありますが、紀元前から人間が追い求めてきた、万物の根源は何かという最終的な答えを導くものです。その点で言うと、素粒子物理学は物理学の頂点。そこに惹かれます」

 将来の目標は「もちろん理論物理学者」で、重要な発見ができ、いい教科書が書けて、いい講義ができる研究者になりたいという。

「それが人材を育成し科学を発展させることにつながります」

 若き頭脳はすでに、100年後を見据えている。(編集部・野村昌二)

AERA 2017年10月16日号より抜粋


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