そんなことを考えながら、日本の子どもたちと触れ合う機会を作りたいという気持ちがあり、先日は母校のグラウンドで開催されたサミット×キリングループサッカー教室に参加しました。

 僕がそうだったように、子どもたちにとって一度のサッカー教室がずっと心に残ることもあるはずです。だからこそミニゲームでも手を抜かず、「大人げない」と言われようとも本気でのプレーを心掛けました。

 明らかに、僕の頃より「巧い」小学生もたくさんいて驚かされたのですが、ただ、子どもたち自身は「強い相手と戦う時に、気持ちが弱くなる。どうすればいいの?」と聞いてくるのです。

 僕は、自分の経験から率直な思いを伝えました。「強い相手と戦うことが自分を成長させてくれるんだよ」と。もっと巧くなるために苦しい時も頑張れる、負けることや失敗を恐れずにチャレンジできる、毎日を諦めなかった選手が成長を続けられるんだよと。そう自分自身にも言い聞かせた一日でもありました。

AERA 2017年7月3日号