ロハコで日用品の「パケ買い」が続出のワケ 「リセッシュ」「ビオレ」など定番品が激変 (2/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

ロハコで日用品の「パケ買い」が続出のワケ 「リセッシュ」「ビオレ」など定番品が激変

石臥薫子AERA
(左上から時計回り)花王「ビオレu泡ハンドソープ」(写真:アスクル提供)/マルコメ「おみそしるのうた♪」(写真:アスクル提供)/ミツカン「かおりの蔵 丸搾りゆず」(写真:アスクル提供)/キリンビバレッジ「生姜とハーブのぬくもり麦茶moogy」(写真:アスクル提供)/江崎グリコ「ビスコCHARGE」(写真:アスクル提供)/王子ネピア「KIBACO」(写真:アスクル提供)

(左上から時計回り)花王「ビオレu泡ハンドソープ」(写真:アスクル提供)/マルコメ「おみそしるのうた♪」(写真:アスクル提供)/ミツカン「かおりの蔵 丸搾りゆず」(写真:アスクル提供)/キリンビバレッジ「生姜とハーブのぬくもり麦茶moogy」(写真:アスクル提供)/江崎グリコ「ビスコCHARGE」(写真:アスクル提供)/王子ネピア「KIBACO」(写真:アスクル提供)

オリジナルデザインを担当する花王のデザイナーチーム。自由な表現に挑戦する醍醐味がある。「やってみたい」と手を挙げる若手も増えた(撮影/写真部・長谷川唯)

オリジナルデザインを担当する花王のデザイナーチーム。自由な表現に挑戦する醍醐味がある。「やってみたい」と手を挙げる若手も増えた(撮影/写真部・長谷川唯)

中井理恵さん(32)/花王パッケージ作成センター デザイナー/ナチュラルストーン柄のリセッシュを担当。出しっぱなしにできることで、部屋ごとに置いたり、使う頻度が増える効果も(撮影/写真部・長谷川唯)

中井理恵さん(32)/花王パッケージ作成センター デザイナー/ナチュラルストーン柄のリセッシュを担当。出しっぱなしにできることで、部屋ごとに置いたり、使う頻度が増える効果も(撮影/写真部・長谷川唯)

「でもそれは売る側の論理。買ってもらうためのパッケージと、買った後にお客様が使うシーンで心地よいと感じるパッケージは違うと気づいた」(木村さん)

 ネット通販であれば、機能などはサイト上で説明できる。その分、消費者にとって心地よい「暮らしになじむ」デザインを追求できるはず──。

 その仮説を実証する場となったのが「LOHACO ECマーケティングラボ」だ。同社が立ち上げ、現在100を超えるメーカーが参加しビッグデータ時代のマーケティングを共同研究している組織だが、このラボ内にECならではのパッケージ開発に取り組むグループができた。

●おじさんに左右されず

 その一社だった花王。今回のデザインリセッシュのチームを率いた同社の塗谷弘太郎・ホームケア事業グループ長は、実際の商品化は大きなチャレンジだったと振り返る。

「私たちはマスマーケットを対象に、高品質な製品を大量生産・大量販売するのを得意としてきた会社。ターゲットを絞り込んでモノ作りをするのは今回が初めてで、いろいろな社内ルールを打破する必要があった」

 塗谷さんらは、意思決定のプロセスから変えた。従来は多数のデザイン案の中からモニター調査で人気があったものを上層部に報告。「最終的にはおじさんたちの意見で決まるし、マスを意識するが故に無難なものになりがちだった」(塗谷さん)が、今回は中井理恵さん(32)ら若手の女性デザイナーを中心とするチームに決定権を委ねた。文字のフォントや大きさ、ロゴに関する制約も一切取り払い、戸惑う生産現場も説得して回った。

「純粋にデザインの力が試されるというワクワク感」(中井さん)は、消臭剤のイメージを打ち破るパッケージに結実した。

 ヒットで明らかになったのは、ネット×デザインの威力だ。値段は398円と通常パッケージに比べて数十円、スーパーなどでの実売価格より100円ほど高いが、商品レビューには「市販にはない、こういう商品を待っていた」といった好意的なコメントが集中した。店頭に大量に並べて売り切る従来型の手法では、最後は価格競争にならざるを得なかったが、「ネット限定」という希少性と消費者の心をとらえるデザインがマッチすれば、値崩れしない。


トップにもどる AERA記事一覧

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい