電気自動車オーダーメイド時代幕開け「AERAカー」発注してみた (4/6) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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電気自動車オーダーメイド時代幕開け「AERAカー」発注してみた

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作田裕史AERA
写真は既存のマイクロEVにAERAのステッカーを貼ったカスタマイズカー(本文中の「コンセプトカー」の実物ではありません)(撮影/今村拓馬)

写真は既存のマイクロEVにAERAのステッカーを貼ったカスタマイズカー(本文中の「コンセプトカー」の実物ではありません)(撮影/今村拓馬)

アイデアを描きとめたラフスケッチ。10枚以上になることもざら(撮影/高井正彦)

アイデアを描きとめたラフスケッチ。10枚以上になることもざら(撮影/高井正彦)

(左)小崎秀人さん(64):SCOOCAR社 代表取締役/遠藤亮一さん(52):R-factor Design/約5年前からタッグを組み始めた。小崎さんのとっぴなアイデアを、遠藤さんが試行錯誤して具現化するという役割。「発想が独創的すぎるので、いつも頭を悩ませています(笑)」(遠藤さん)

(左)小崎秀人さん(64):SCOOCAR社 代表取締役/遠藤亮一さん(52):R-factor Design/約5年前からタッグを組み始めた。小崎さんのとっぴなアイデアを、遠藤さんが試行錯誤して具現化するという役割。「発想が独創的すぎるので、いつも頭を悩ませています(笑)」(遠藤さん)

「とはいえ、時速400キロを目指したところで、日本では現実的ではない。それで『0-100(ゼロヒャク)』(停止状態から時速100キロまでのタイム)を調べてみると、当時の世界記録は、アリエル・アトムの約2.3秒。じゃあ1.5秒出せばしばらく世界一は安泰だろうと(笑)」(吉田さん)

 14年4月、大手自動車メーカーで設計、開発を担当していた島崎正己さん(55)が中途入社したことで、プロジェクトは現実味を帯びていく。改めて現状分析をした結果、1.5秒ではなく2秒なら可能性があること、世界最速EVなら市場はあることはわかった。ただ、

「メンバーは社長と僕の2人だけ。設計図一枚もなかった」

 島崎さんは苦笑する。まさに、ゼロからのスタート。協力企業、大学を探して100社以上を当たったが、ほとんどが門前払い。やっと見つけた企業も「やはり手に負えない」とさじを投げた。そんな中、世界的なエンジニア集団「イケヤフォーミュラ」が興味を示し、なんとか開発の道筋がついた。

●2秒で時速100キロ超を

 だが問題は山積みだ。モーターは品質面でのリスクを嫌う国内メーカーは売ってくれない。バッテリーからモーターへのエネルギーを制御するコントローラーの配線もすべて手作業だ。2秒で時速100キロにするには、1万分の1秒単位の緻密さが要求され、失敗すればコントローラーが燃えることもある。そうしたら、また作り直しだ。

「前例のないことをやるのだから、全てオリジナルで作らないと絶対に世界一にはなれませんから」(島崎さん)

 昨年末からは、ボディーを外した形で走行実験に入った。現時点ではまだ2秒に到達していないが、今年9月までには、完成形で100キロ達成を目指す。吉田さんは自信ありげに言う。

「9月のフランクフルト・モーターショーに出すのが目標です。加速が世界一のEVスポーツカーなら、何億円でも買いたい人は必ずいますよ」

 ちなみに予定価格は「4億円を超える見込み」という。


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