4月からは「時間」の仕組みとして、「クリエイターズタイム」制度を開始。1日に最大4時間まで、連続した作業時間を確保できる。共有スケジュールに登録しておけば、打ち合わせが入ったり、話しかけられたりすることは緊急時以外ない。

 急成長中の同社では現在、採用面接が増えている。大きな成果を出せるはずのハイパフォーマーが面接に駆り出され、本来の仕事がなかなかできていない状況があった。本業で力を発揮してもらうためには、まとまった作業時間が必要。社内で調査した結果、2~4時間が必要と回答があった。

「作業に取り掛かってから、ゾーンに入るというか、トップスピードに乗るまでに必要な時間には個人差がある。いちばん遅い人でも、仕事に没頭し十分な作業時間が確保できるように、マックスの4時間に設定しました」(竹内さん)

 3年目ぐらいのエンジニアであれば、複雑でない1画面をひととおり最後まで作れる作業時間だという。アウトプットしきる感覚、「やった感」を味わうことができる。

 チームでの動きに支障が出るのでは、との心配は杞憂に終わった。反対に、時間に対する意識が高まり、タイムマネジメント力が強化されるという副産物があったという。

AERA 2015年5月18日号より抜粋