札幌市の中高一貫校でスクールカウンセラーをする朝日真奈さんは、いくつかの「タブー」を冒さないよう心がけるだけで、小さな対立は防げると話す。

 例えば教師には、「ご家庭ではどんな教育を?」と様子を探ったり、「クラスによくない影響を与えている」「家庭環境に原因があるのでは」と決めつけたり、「発達障害の可能性があります」と“診断”することには、慎重になってほしい。

「こんな言葉遣いをすると、親は『否定されている』と感じてしまう。悪意はないのだと思いますが、問題解決を急ぎすぎています」(朝日さん)

 逆に親には、「前の先生の時は」「あのクラスでは」とほかの教師と比べる、「校長と話したい」と飛び越える、子どもの体調不良を伝えようにも連絡がつかない、提出物の期限を守らないといったことが、想像以上に教師のやる気を削ぐということをわかってほしい。

AERA 2014年11月17日号より抜粋