新卒は高学歴ほどベンチャーへ行け (2/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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新卒は高学歴ほどベンチャーへ行け

編集部 永野原梨香AERA#就活
クラウドワークス原 由子さん(24)、成田修造さん(24)原さんはインターン中で4月から入社予定。早稲田大学の5年生だ。20歳前後にカフェの立ち上げ・運営に携わったのだが、その仕事に一生懸命になりすぎ、留年してしまった。「そんなに一つのことに熱心になれるなんてすごい。プラスに評価しています」(採用担当者) (撮影/編集部 永野原梨香)

クラウドワークス
原 由子さん(24)、成田修造さん(24)

原さんはインターン中で4月から入社予定。早稲田大学の5年生だ。20歳前後にカフェの立ち上げ・運営に携わったのだが、その仕事に一生懸命になりすぎ、留年してしまった。「そんなに一つのことに熱心になれるなんてすごい。プラスに評価しています」(採用担当者) (撮影/編集部 永野原梨香)

オロ砂川玲奈さん(24)学生時代は演劇サークルで役者をしていた。「もっと明るく元気な言い方がいいかな、冗談を交えた方が交渉しやすいかも、と、その時々に応じたキャラクターを演じることは営業でも大切です」。さまざまな役を演じてきたことは仕事にも生きている(撮影/編集部 永野原梨香)

オロ
砂川玲奈さん(24)

学生時代は演劇サークルで役者をしていた。「もっと明るく元気な言い方がいいかな、冗談を交えた方が交渉しやすいかも、と、その時々に応じたキャラクターを演じることは営業でも大切です」。さまざまな役を演じてきたことは仕事にも生きている(撮影/編集部 永野原梨香)

リブセンス山浦清透さん(26)優しい受け答えとは裏腹に、京都大学、同大大学院時代には、創部から100年以上の歴史をもつボート部に在籍していた体育会系。その部のコーチとして新入部員に教えたことが、教育に関心を持つきっかけになったという(撮影/編集部 永野原梨香)

リブセンス
山浦清透さん(26)

優しい受け答えとは裏腹に、京都大学、同大大学院時代には、創部から100年以上の歴史をもつボート部に在籍していた体育会系。その部のコーチとして新入部員に教えたことが、教育に関心を持つきっかけになったという(撮影/編集部 永野原梨香)

●まずはインターンを

 しかし、大手企業は社内制度が整い、大きな事業ができる環境も整っている。これに学生も魅力を感じないわけではない。

 インターネット環境があれば、仕事の発注・受注がどこでもできるサービスを手掛けるクラウドワークスに勤める成田修造さん(24)も、大手に就職するかどうか悩んだ一人だ。

 慶応大学を卒業し、現在の会社に入ると1年目で執行役員に。営業業務の責任を一手に任されているが、そこまでは平坦な道のりではなかった。

「実は学生時代に起業して失敗しているんです。大手で修業したほうがいいのか迷いました」

 大学在学中に起業した会社はうまく軌道にのらなかった。そこで、勉強のためにとクラウドワークスでインターンを開始。就活では大手コンサル会社などから内定をもらったものの、「一緒に働こう」とクラウドワークスの吉田浩一郎社長に強く請われ、入社を決意した。

「M&Aやトレーディング業務に携わりたいなら大手に行ったかもしれません。けれど、事業の立ち上げや事業拡大の手腕を磨きたいのであれば、大手である意味はないなと思ったんです」

 ただ、魅力あるベンチャー企業がある一方で、経営状態や労働環境のよくない「ブラック・ベンチャー」があるのも否めない。それを見極めるためには、どうしたらいいのだろうか。

 まずは、インターンをして、どんな会社かを知ることが大事だが、さらに踏み込んだチェックを勧めるのは、経営コンサルタントの瀧本哲史さんだ。

「ブラック・ベンチャーは自身の会社をよく見せるのがうまい。そんなベンチャーをインターンで見抜くのは至難の業です。雰囲気や業績、株価が良くても、実際に入ってみないと分からないことは多い。それを見破るには、そのベンチャーのお客さんに聞いてみることです」

 自分に合うベンチャーに就職することは、自分にも企業にも幸せなことだ。一例が、早稲田大学卒業後、IT関連のコンサルティングなどを手掛けるオロに入社した砂川玲奈さん(24)だ。

 現在、ウェブサイトを使ったキャンペーンなどの立案を流通企業に対して行っており、2年目となる今春から現地の営業統括として中国・大連に赴任する。

●ネットを使い日中交流

 砂川さんは日本人の母親と中国人の父親を持つ。自分のルーツとなる中国と生まれ育った日本は歴史的な問題を抱えている。草の根レベルだからこそ、何かできることがあるのではないかと、海外展開を加速しているベンチャー企業を探した。それにはまったのがオロだった。中国への思いが強い彼女と、海外拠点を強化したかったオロとの思惑が一致したのだ。

「ネットがあるだけでやれることって広がりますよね。いつかネットを使って、日本と中国の交流を深めるような仕事ができたら。そのために今、できることを全うしようと思います」

 かつては、名門大学を出て、大企業に入り、生涯そこで勤め上げるのが、典型的なエリート像だった。しかし、産業構造も人材も流動化している今、潜在能力を秘めた学生たちには、より柔軟な企業選択をしてほしい。スローガンの伊藤氏は言う。

「これからは、高学歴な学生たちにこそ、もっと積極的にベンチャー企業にも挑戦してほしい」



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