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トルコ女子大生死傷事件「治安悪くなかった」町の変化

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 トルコの観光地カッパドキアで起きた、日本人女子大生2人の死傷事件。1人は死亡、1人は一時意識不明の重体で、後に治療を受け意識が回復した。トルコは親日的な国として知られ、治安も比較的よいとされる。日本人も多く訪れる世界遺産で起きた事件だっただけに、衝撃が走った。

 日本でトルコ旅行を専門に扱う旅行会社の担当者は言う。

「会社ができて15年以上たつが、こんな事件は初めて。カッパドキアはトルコ旅行のハイライト的な場所で、旅行者はほぼ必ず訪れる。日本人旅行者もここ数年、年々増えています」

 そんな旅行客になじみのエリアだが、今回の事件が起きたゼミ渓谷は、日本のガイドブックにはほとんど載っていない場所だった。全長約5キロのトレッキングコースで、ひとけのないところも多い。

 6年前にトルコ人男性と結婚したのを機に移住し、ゼミ渓谷のあるギョレメの町で旅行業を営む、杉本ジョシュクン麻衣子さん(31)は言う。

「ゼミ渓谷は、現地の人からすれば治安が悪いという印象はないが、起伏が激しく、整備されていないところでは山中に迷い込む可能性もある。観光客の安全のために、警備員を配置したり、渓谷内をパトロールしたりしたほうがいいのではないかという声も出ていて、最近の町長選の公約に掲げられていたほど。その矢先に起きた事件で、町の人は悲しみに暮れている。日本国旗を自宅や商店の軒先、車のボンネットに掲げて哀悼の気持ちを表している人も多い」

 今回の事件で逮捕されたのは、ギョレメ近郊に住む、26歳の男で、過去に傷害などの犯罪歴があり、1年ほど前に刑務所から出所したばかりだという。今回の事件と関係があるかはわからないが、杉本さんは、町の変化も見られると話す。

「ギョレメは普段、家に鍵をかけないほどのどかな田舎町ですが、ここ5年ほどは観光客が激増し、バブル状態。住んでいた洞窟型の自宅を売ってホテルに改装し、別の場所に移住する住民も増えてきた。昔ながらの住民が減り、町が以前に比べ都市化している」

AERA 2013年9月23日号


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