アベノミクスの影響で、人々の消費マインドに変化が出てきた。不動産も車も買わない「嫌消費」世代とも称される不況ネイティブ世代も、アベノミクスでざわつき始めている。

 アエラが20~30代の男女500人に行ったアンケートを見ると、「少し」も含め23%がアベノミクスで景気がよくなったと実感し、33%が将来も「明るくなる」と回答した。「貯金額を増やした」「外食が増えた」などアベノミクス後、何かしら生活を変化させた人も約2割いる。「貯金以外の金融資産に興味がある」という人は、「非常に」「まあまあ」を合わせると50%強にものぼる。そのほか、「辛気くさい雰囲気が払拭された」(34歳女性)とムードの好転を歓迎する声や、「解雇が容易になることはメリット」(28歳男性)など労働市場の流動化に期待を寄せる声が多かった。リクルートワークス研究所の調べでは、中小企業の求人倍率を大企業の求人倍率で割った数値が4年ぶりに増えた。「こんな機会だから大きい会社に」と考える学生が増えたということのようだ。この流れが続けば、いよいよ嫌消費世代も消費に回る、と思ってしまいたくもなる。

 景気が良くなると婚活意欲も高まるらしい。結婚相談所「アルパ青山」代表の小山礼子さんは、「景気と恋愛意欲は比例します。ただ、男女ともに『もっといい人がいるかも』と高望みになるので成婚率は下がりますが」と話す。

AERA 2013年5月6日・13日号